6月から、新しい場所に移転したクンデ・ハウス。
そういえば、周りがどんなところか
ご紹介していませんでしたね。
とても環境の良い場所に移動しましたので
写真でご案内させていただきます。
クンデ・ハウスの全景。

緑が多く、広々とした雰囲気がお分りいただけるかと思います。
こちらが、前庭。

子ども達が遊ぶのには、充分な広さです。
大家さんご自慢の、季節の花が
色とりどりに咲いています。
手入れの行き届いた芝生が、とても気持ちいいです。
芝生敷きの庭は、ネパールでは珍しいです。

建物の横は、はるか遠くまで田んぼが広がっています。
風のある日は、うっとりする心地よさです。
建物の裏手の山。

山の中腹の右側にある建物は、ボン教のお寺です。
朝早い時間から、読教が聞こえてきます。
このお寺から、毎日流れてくるマントラが
あたり一帯の土地に、結界を張っているのではないかと思わせるような
静謐な空気に包まれた場所です。
クンデ・ハウスの敷地の裏手
(↑4枚目の写真の、一番左のあたりの森の中)には
天然の清水がコンコンと湧き出ていて
村の人たちが、大きな桶で水汲みに来ています。
裏山の手前の田んぼの部分は
クンデ・ハウスを借りているオーナーさんの土地です。
こんな素敵な土地に、クンデ・ハウスを永設したい!
と、恐る恐るアムチを代理人として
土地の値段を聞いてみました。
今のクンデ・ハウスと同程度の敷地の取得に…
少なくとも1000~1500万円程度かかるようです。
ひょえー!!!
ネパールは土地バブルなので
こんな田舎でも、急激に地価が上がっているようです。
「あー、1000万円、来いっっつ!!!」と
毎回、宝くじを買っています(他力本願!)。
くじへの投資額があまりに低いので(ケチって数枚しか買っていない…)
今のところ、当たってはいませんが
そのうちに、ドドーーーンと
土地が手に入る幸運に、恵まれると妄想しています(笑)。
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TCP東京事務所より、ご案内申し上げます。
ここ数日、TCPをご訪問いただいたサポーター様についての
ブログをUPさせていただいております。
こちらのコメント欄より、ご見学のお問い合わせが来ておりますが
メールアドレスが記載されていないため
ご連絡がつきません。
ご見学のお申込みは、お手数ですが
チベタン・チルドレンズ・プロジェクト(TCP)のHPの
[お問い合わせ]より、お申込み下さい。
こちらです↓
info@tcp-np.com本日、コメント欄よりお問い合わせを頂きましたS.C様
メールアドレス不明のため、ご連絡がつきかねます。
再度、上記アドレスよりご連絡願います。
ありがとうございました。
加藤の友人Aさんが、長期のお休みを利用して
ボランティアとしてTCPに滞在し
様々な仕事をサポートしてくれました。
日本人の細やかさを、大いに発揮して

隅から隅まで、大掃除。
布団をきちんと干すことも、アパーに指導してくれました。

滞在が残り少なくなったところで
子ども達に、嬉しいプレゼントを頂きました。
それは…
バスタオル!小さい子から、きちんと順番に並んで受け取っています。

↑最近、写真を撮るとき「ピース!」することを覚えました。
実はこれまで、人数分のバスタオルがなかったので
数人で使い回しをしていました。
アデノウイルスの感染もあり、
衛生面を充実させないといけないと思っていたところでしたので
本当に、実用的で、嬉しいプレゼントでした。
広げたり、たたんだり…思い思いにバスタオルと戯れる子ども達。

遠いところをご訪問くださるだけでも、ありがたいことですのに
皆さんそれぞれが、
最大限TCPを応援しようという、お気持ちを表してくださって
本当に、感謝でいっぱいです。
今日も、クンデ・ハウスは笑顔でいっぱいです。
ありがとうございます!
8月は、夏休みシーズンということもあって
何組かの方々が、TCPをご訪問くださいました。
以前より、熱心にブログを読んでいただき
アデノウイルスの時には、
対処の仕方から、薬の手配まで
すっかりお世話になった、眼科医の松山先生が
看護師さんとともに、クンデ・ハウスをご訪問くださいました。
みんなで記念撮影。

子ども達、すごく嬉しそう!!ピースとかまでしちゃってますね。
松山先生は、アジア眼科医療協力会のお仕事で、
ボランティアとして、チベット寺院「ナモ・ブッダ」で
アイキャンプという眼の治療をするために
たびたびネパールに、お越しになっています。
ナモ・ブッダは春の巡礼遠足の時
ジャータカの聖地として尋ねた場所にあるチベット寺院です。
実際にお尋ねいただくまでは
メールのやり取りをさせていただいており
お医者様としての的確な采配ぶりに
「きっとベテランの、年配の先生に違いない。」と思っていたのですが
何と、すごくお若い先生で、びっくりしました。
松山先生は、子ども達に
とっても嬉しいプレゼントを下さいました。
それは…
長靴!スワヤンブナートでも、ちょっと外れに位置しているクンデ・ハウスは
学校までの道のりの半分以上が、舗装されておらず
何日も雨が続くと、泥にまみれて登校しなければならなかったのです。
雨期の到来とともに
長靴の購入を検討しましたが
子ども達の医療費が予想以上に掛かっている事もあって
迷いに迷った挙句、今期の購入を見送るという決断をしていただけに
本当に、すごくタイムリーで嬉しいプレゼントでした。
早速、名前を記入。

「うれしー!!」

「これ、靴下がグチョグチョにならないんだ。」

装備、完了!

では、行ってきます。

長靴を履くのが、初めての経験なので
一歩一歩、慎重に歩いています(笑)。
松山先生を初め
TCPをご訪問くださった皆様
遠いところをお越しいただき、ありがとうございました!是非また、お越しくださいね。
子ども達の満面の笑顔が
皆様を、お待ちしております。
新しい物資を頂いてから
自分で管理することで
モノを大切にすることを覚えてもらおうと
クンデ・ハウスでは新しい取り組みを始めています。
その一つは、洗濯。

↑「男子集合!」と言うと、必ず集合してしまうワンモちゃん。
今日は間違えず、ものすごく楽しそうに女子チームに参加しています。
休日のみですが、自分の洋服を洗濯することにしました。

これまでは黙っていても
洗濯したきれいな洋服を着る事ができたのは
スタッフのお陰であったと、感謝も芽生えます。
また、一つ一つをどのように扱えば
どんな結果が現れるのか…
例えば、いい加減に洗えば、次回は汚いまま服を着なければいけないし
雑に洗えば、ボタンがとれて恥ずかしい姿のまま学校へ行かなければならないなど
「行為と結果」を、全て自分で引き受けなければならないということを
分かってもらえたらと思っています。
こんな教育的理念を
スタッフ達が意図していることなど全く知らず…
みんな楽しそうです。
今回のTCP訪問のレポートは
本日が最終回です。
ずっと滞在中、雨続きだったのですが
帰国日の午前中
我慢できないような、強烈な夏の日差しが照りつけました。
よし!秘密アイテム出動!!子ども達には、ひた隠しに隠してきたそれを
ついにお披露目するタイミングが、やって来たのです。
「それ」とは…
ビニールプール!!早速、水を入れます。
…とは言っても、井戸水を汲み上げてのバケツリレー。

(注:普段、子ども達には、危険なため井戸を触ることを禁止しています)
子ども達、めちゃくちゃ張り切って、バケツを運んでます。

ごく浅く、水を入れた段階で

待ちきれず、プールへ!!
これまで、こんな風に
水と戯れたことがないので
おぼれることを警戒し
水は、ほんの少しだけにしてみました。
浅い水の中を
にょろにょろと這い回る姿が
すごく笑えました。
バケツで水を投入すると

「かけて!かけてっ~!!」と、寄って来ます。
はしゃぎまくり。

ついには、テンションが高まりすぎて

なぜだか、走り出しました。
きっと喜んでくれるに違いないとは思っていましたが
子ども達の反応は、予想以上でした。
こんな素敵なプールを使うことができるのも
こんなに弾ける、たくさんの笑いがあふれたのも
いつもご支援くださる皆様のお陰です。
ありがとうございます!
遠足の日の夕食に
「にこにこパンチ」で型抜きした
ノリで、ご飯に顔を書いてみました。
(→参照
7月26日ブログの後半部分)最初、アパーやアマーには
何をしようとしているのか理解できないのじゃないのかと思って
加藤と二人で、せっせとご飯の型抜きをしていたら…
アマーが「是非、自分もやりたい!」と参加。
「なんだか楽しそう!」とアパーも加わりました。
絶妙のコンビネーションで型抜きする、アパー&アマー。

ノリで顔を作る途中はこんな感じ。

出来上がった、野菜とダルのカレーwithクマ&人間の顔。

不思議な顔で、いつまでもカレーを見つめるペマ。

「この顔、壊しちゃっていいの?」と
最初、ルーばかり食べる子ども達。

そのうち、子ども達がこそこそと話し始めました。
よく聞いてみると…
「これってさー、ネコだよね?」
「だよね?」
ですって!!
「ちゃうちゃう!クマやで。」と
思わず関西弁で、突っ込みそうになった石川です。
でも、仕方がないですね…
子ども達は、クマを見た事がないのですから。
彼らが経験的に知っている動物は
イヌ、ネコ、そしてヤク(多分…)。
以前、カトマンドゥーの動物園に
子ども達を連れて行ったことがあります。
(→
2月9日ブログ 「動物園」)
初めて見るたくさんの動物を
「動物」と理解できなくて
子ども達は、実は半泣きで逃げ回っていたのです。
(↑今だから、告白します…。)
イヌやネコは、日常見知っているので「動物」なのですが
初めて見る奇怪な鳥(ペリカン)なんぞは、
きっと子ども達にとっては「怪物」だったのだと思います。
ということで、この日
子ども達は、「ネコの顔のごはん」を食べて
ゴキゲンでした。
パドマサンバヴァが瞑想したと伝えられる洞窟を後に
今度は、いつもTCPがお世話になっている
ケチャ尼僧院の別院の行場へと向います。
現在、こちらの行場には
瞑想に明け暮れ修行する尼僧さんたちが
36名ほど常住されています。
人里離れた、風光明媚な山の中
1日のほぼ大半を、瞑想をして過されています。

こちらが先程までいた、洞窟のある山。
行場に行くには、一旦洞窟のある山を降りて
谷を越えて、反対側の山に登ります。

がんばって、歩いています。
この砂利山が見えると、行場まではもうすぐ。

子ども達が、修行中の尼僧さんのお邪魔にならない様に
行場から少し離れた所に、場所をお借りしました。
そこは、一面の梨!

↑見えますか?小さな○は、全部が梨です。
さっそく梨を取ってもらいます。

一心に食べる、チミとタシ。

こちらも、食べるのに一生懸命のイシ。

「おなかが冷えて、下痢をするから、梨は1人2個まで!」
と言ったのに…
こっそり食べてます(笑)。

結局、子ども達は4、5個づつ食べていました。
大いに梨で盛り上がったあとは、昼食です。

メニューは
アロパレ。 (参照→
大好物!アロパレ)
マトンと大根の煮物。

結局、6Kg買う羽目になったマトンがこちら。

アムチは大喜びです。
ご飯が終わったあと…

子ども達は、木陰で寝てしまいました(笑)。
そりゃそうですよね。
だって朝の3時から
出力全開で、はしゃいでいるのですから。
今回も、とても楽しい巡礼遠足でした。
3月の開校式記念の巡礼遠足に続いて
今回は2度目となる「夏の巡礼遠足」を行ないました。
行き先は、パルピン。
カトマンドゥから南へおよそ17km
山奥深くにあるチベットの聖地を訪ねます。
この場所は、チベット人の絶大な尊敬を集める
パドマサンバヴァ(チベットではグル・リンポチェと呼ばれることも多いです)が、
かつて修行した行場として有名です。
パドマサンバヴァは、チベット密教の祖と言われ
チベット密教4大宗派のひとつ、ニンマ派の開祖です。
チベット人にとって非常に重要で聖なる場所パルピンは、
たくさんのチベット僧院や行場があり、
いつもTCPがお世話になっているケチャ尼僧院の行場として
今も瞑想に明け暮れ修行する尼僧さんたちが
36名ほど常住されています。
今回は、前日の夜に
子ども達に遠足に行くことを伝えたので
もーーーー大変!!
みんな布団に入ってからも、興奮してしゃべり続けています。
女子チームは
「明日、何を着ていく?」と話し合っています。
何を着るのか迷うほど、洋服はないんですが(笑)。
3:00AM。
嬉しくて、テンションが上がりすぎた子ども達、起床。
まだ空は、真っ暗です。
5:00AM。
ダワ・ドルマが自分で作詞作曲した
「今日は遠足、嬉しいな♪」の歌を
ベランダから外に向って、大声で独唱。
あれやこれやと準備を整え
7:00AM、いよいよ出発です。
バスにて、いざ出発。

TCP犬「ニマ」の子ども、「チビニマ」もお見送りに来ています。
人生3度目のバス。今回は余裕の笑顔。

バスは1時間足らずで、パルピンへ。
パドマサンバヴァが瞑想したとされる洞窟を目指して
山道を登ります。
途中のお寺でお参り。

礼拝の作法も、板についてきた子ども達。

お寺の内部は、たくさんの仏像が。

ここ数日、ネパールはずっと雨続き。
時折、小雨に見舞われながら洞窟を目指します。
途中、道をそれて巨岩の割れ目を登って行きます。

その先にあったのは、ツァツァのお供え場。

ツァツァとは、泥や灰などを型に入れて固めて作る仏像のことです。
たくさんお供えしてあります。
さらに山道を登って、やっと洞窟へと到着。
この大きな岩のなかで、
パドマサンバヴァが瞑想したと伝えられています。

洞窟の中は、こんな感じ。

非常に狭いのです。
ここでも、お灯明をお供えしてお祈りします。

洞窟の中に入った、アムチとアパー。
仏教話に花が咲き、なかなか出てきません。
ついには、瞑想まで始めてしまいました。
待ちくたびれて、おやつタイム。

「アムチ、出てこないねー。」

洞窟には、パドマサンバヴァのレリーフ。

20分後、やっと出てきたアムチとアパーを加えて
山を降りました。
このあと、ケチャ尼僧院へと向います。
→巡礼遠足2へと続きます。
いつもTCPの施設内や、その周辺のことばかりなので
今日はネパールの街の様子をUPしたいと思います。
この日、スタッフと街まで買い物に出ました。
この時点では、まだ子ども達には内緒なのですが
明日はピクニックなのです!
なので、野菜などの食材を買いに出掛けました。
「明日のための食材を買いに行く。」とアムチに言うと
「おー、それは大変だ。いい肉の選び方がわかんないだろう。オレが付いて行くよ。」
と肉好きアムチも同行しました。
イヤ別に、アムチがいなくったって大丈夫ですが…。
加藤と私で行かせると、
肉を少ししか買ってこないことが分かっているので
わざわざ、アドバイザーの名目で付いてくるのです(笑)。
買い物に出かけた、アサン・チョーク。

路地を進みます。

「マサラを値切る」の図。

当初、肉は1Kgの予定でしたが
アムチを連れてきたために、
結局6Kg 買うことになりました。
アムチはご満悦です。
子ども達の学用品なども調達して
買い物、終了。
最後に、くだもの屋さんでジュースを飲みました。
ディスプレイが素敵な、店先。

こちらのお店で、季節のザクロジュースをオーダー。
イケメン少年の作ってくれた、生ザクロの新鮮ジュース。

↑しっかりポーズをとっております。
地元ではかなり贅沢なこのジュース、
1杯70Rp(約90円)。
もちろん、そのまんまザクロなので
味は極上!!です。
子どもって、どうしてあんなに
「たんこぶ」を作るんでしょうか?
石川の短い滞在中にも
何名かの子どもが
おでこに、たんこぶを作りました。
そのなかで、ダントツ1位!!!
の巨大なたんこぶを作ったのが、こちら。

タシです!
いやー、見事なたんこぶです。
目が開いていません。
手当て中のタシ。

自分で棚に激突したことが
たんこぶの原因なのですが
これが目を直撃する怪我でなくて良かったと
ホッとしました。
ではでは、本日も東京事務所よりUPいたします。
特別なことのない限り
毎日夕食後は
アパーによるチベット語の授業が行われます。
(参照→
盛り上がってます!チベット語の授業)
こちらが、授業風景。

これが予想以上に「スパルタ」で
ちょっとびっくりです。
長い指し棒を持ったアパーが
白板をバンバン叩きながらリズムを取って
まずは、発音の練習。
よそ見をしようものなら、指し棒で
「べちーん!」と遠慮なく叩かれます。
声が小さいと
「もっと、しっかりっ!!声をだして!」と
怒られます。
いつもニコニコでやさしいアパーが
この時だけは、まるで別人です。
アパーの豹変振りがあまりにも激しいので
思わず、加藤に
「どうしてチベット語のときだけ、あんなにアパーは厳しいの?」
と、聞いてしまいました。
この春まで、インドのゴンパの僧侶だったアパーは
(アパーの還俗話は、いつか別の機会に書きたいと思います。)
初めはとってもやさしく、チベット語を教えていたのだそう。
それを見たアムチが
「駄目な時は、ちゃんと叱らないとダメだ!
それが本当に子ども達のためだったら、殴ることも必要だ。
もし子ども達がチベット語を満足に出来ないなら
それはアパーの責任だからね。」
と言ったのだそう。
その日から、アパーは豹変したのだそうです。
真面目なアパーは、
子ども達のチベット語の責任を
一手に請け負うと腹を決め
厳しく臨むことにしたようです。
お陰で、子ども達のチベット語は
目を見張る上達振りです。
勉強が苦手のパサン・ワンモ。
彼女は亡命政府のナムギャルスクールに通っていて
今学期の成績は、残念ながらほとんどの教科が
ギリギリ合格点だったのですが
チベット語だけが、スバ抜けて上位でした。
ひとえに、アパーのスパルタ授業のお陰ですね。
3月の時点の子ども達を知っているだけに
たった4ヵ月半で、
こんなにも、いろんなことを身につけていることに
本当に驚かされました。
「教育って、素晴らしい!」と
初めて、心からそう思いました。
でも、教育の本当の素晴らしさは
単に、知識を身につけるということではないと知りました。
知識を身につけることによって
子ども達が、確実に
「自信に満ちてきた。」のです。
どの子の中にも、メキメキと
何かが芽生えてきているのを感じました。
おまけ。

↑お坊さんだったアパーの文字は
素晴らしく達筆です。
本日も東京事務所:石川が、
子ども達の学習の様子についてお伝えします。
クンデ・ハウスでは
学校から帰ると、まず着替えをして
すぐに宿題をするルールになっています。
帰宅直後、さっそく宿題にとりかかっています。

真剣な表情で、宿題をするタシとペマ。

この様子に驚くとともに、感動を覚えました。
みんな、ちゃんと鉛筆を握っている!
それに文字を書いている!!なぜこんな、単純で初歩的なことに感動するのかというと
3月の開校式の時点の子ども達は
今だから言えるのですが、もう本当に
「野生児」と言う感じだったのです。
どの子もまず、文字を知りません。
それどころか、鉛筆やノートを目にするのも
初めてだったのです。
あの頃は、とにかく手にするものを片っ端から
破壊しまくっていた子ども達…。
鉛筆は書く道具で、本は読むもの…
そういう概念のない彼らは
とにかく鉛筆にしろ、ノートにしろ
最終的には、ビリビリ、粉々にして
窓の外に放り投げてしまうのです(涙)。
「この先、どうなるんだろう…。」
そんな心細さを感じてしまうほどでした。
あれからわずか4ヵ月半
子ども達は自主的に宿題をし
チベット語や英語
果ては、ネパール文字まで書き綴るのです!
教育ってすごい!
子供の成長って、輝きに満ちている!そう感動せずにはいられない光景でした。

↑ダワ・ドルマが
ノートいっぱいに書き綴った英語の文章を
自慢げに見せてくれています。
「人生が、劇的に変化してゆく様子を目撃した。」
と思いました。
ご支援くださる皆さんと
これからも、たくさんの感動的な「目撃」を
共有したいと願っています。
本日のブログも、
東京事務所より石川がお届けします。
「アパーの作る料理は、絶品!」と
加藤に何度も聞かされていたので
クンデ・ハウスのご飯がとても楽しみでした。
今日のメニューは…
モモ!!たくさん蒸してくれています。
じゃーん、完成品がこちら。

バフ肉(水牛)のモモ。
ふっくらジューシーで、美味しいんです~。
この日は、モモだけじゃなく…

とっても豪華な夕食を用意してくれました。
左手前から、時計回りに
・バフのスープ
(ダシがきいていているが、あっさりしたスープ。)
・バフ肉の炒め物
(一緒に炒めたトマトと玉ねぎに、バフのエキスが滲みて絶妙。肉はちょっと固め。)
・ダル
(ムング豆のカレー。日本でも作るほど、石川の大好物。ベジメニューと思えぬほどのコク。)
・バフモモ
(水牛肉のモモ。食べ応えあり!アムチが底なしに食しました。)
・ベジモモ
(野菜のモモ。この日の具はにんじんなので、ほんのりオレンジ色が透けて綺麗。)
いや~、本当にどれも美味しい。全般的に言えることは
アパーの料理は、とてもダシが利いているということ。
もちろん、化学調味料を使ったりはしていませんから
素材そのものの味を、
上手に引き出しているということなのでしょう。
毎日、こんなにご飯がおいしいと
幸せですね。
どおりで子供たちも
ぐんぐん大きくなるワケです。
今週の後半は、東京事務所より石川が
今回のネパール訪問のあれこれを
UPさせていただきます。
5月末に突然の引越しをした、クンデ・ハウス。
ネパール訪問が3月以来の私は
新しい家を始めて見ます。
現地から送られてくる写真は
とても広くて、美しく手入れされた庭に
立派な4階建ての建物。
どんなに素敵な新居かと
今回の訪問を、とても楽しみにしていました。
が…。
何と訪問初日は、あいにくの豪雨。
あまりにも雨脚が強く、
クンデ・ハウスに向かう道路は腰までの浸水とのこと。
仕方なく、待機して
雨の様子を見守ります。
数時間ののち、雨が少し弱まったので
車で、クンデ・ハウスに向いました。
車の中から、道路を撮影。

道路が「川」になっています。
これでも随分、水が引いたそうですが…

それでもまだ、足首まで浸かっていますね。
この日は、記録的な集中豪雨だったそうです。
このあと5日間、ほとんど雨は降りっぱなしでした。
ネパールの雨季は
数時間の雨に見舞われはするものの
それ以外の時間帯は、晴れ上がるものなのですが…。
今年の3月は、例年にも増して深刻な水不足で
井戸も枯れるほどでしたが
雨季に入ったらこの通り、被害が出るほどの豪雨。
なんだか、とてもおかしな天候の
2009年のネパールです。
チベットサポーターのJさんにお送り頂いた
可愛い日本製の歯ブラシ。
(参照→
7月9日付ブログ 「贈り物」)
子ども達に渡す前に
今回もアムチからしっかりと
歯磨きをする意義を
講義してもらっています。
一言一言アムチの話にうなづく子ども達。

一人ひとり、神妙に受け取って、とても嬉しそう。
嬉しさのあまり、外で記念撮影。

さっそく、開封。

こんなパッケージを開けるのは初めてなので
みんな苦労しています(笑)。
翌朝から、みんな歯磨きに使わせていただきました。

いつも細やかなお心配りで、ご支援くださるJさん
ありがとうございます!
東京事務所:石川です。
帰国日からフル稼働で動いていたら
週末ダウンしてしまいました…。
海外から早朝便で帰国し
そのまま会社に出社して
深夜残業までこなして、全く元気だった日々が
懐かしゅうございます…(遠い目)。
現地で撮った、たくさんの写真を
精力的にブログにUPしようと思っていたのに
お待たせしてしまって申し訳ありません。
と言っている間に、
現地から新しい話題が届いておりますので
そちらを優先してUPさせていただきます。
↓では、どうぞっ。
クンデ・ハウスでは
8月5日より、3日間に渡って
ラマにお越し頂いて、終日プジャ(祈祷)をして頂いています。
何のためのプジャかと言うと……
除霊!読経中のラマ。

6月に新しい場所に移転してから
何かと病気がちなスタッフ&子ども達。
雨季なので体調を崩しがちなのかと思っていたのですが
ある日アムチが
「どうもこの土地がよくないんじゃないかと思う。プジャをしてもらった方がいい。」
と言うのです。
土地の善し悪し(?)…例えば、
何かの霊がいるとかいないとか
過去にこの土地で、こんなことがあったから
その影響が今でも続いているとか
そういうことを、日常の事としてチベット人は口にします。
アムチ自身は、自分には霊感はないと言っていますが
こういうことに関しては、ちょっと鋭いところがあります。
さらにアムチが続けて言うことには
「実は前から、時々見えていたんだけど
ペマに子供を連れた女の人の霊が取り付いている。
すごい形相をした、女の霊だ。
いつも見えるわけじゃないけど、時々ふとした瞬間に見える。
土地とあわせて、ペマの除霊もしてもらった方がいい。」
…女の霊??
日本人には、にわかに信じがたいことではありますが
この世だけの範囲で、物事を捉えていない
アムチのようなチベット人には
それは当然のことのようです。
早速、チベットの習慣に従って
ラマにお経をあげていただくことにしました。
この様なお祓いや、「モ」と呼ばれる占いは
まるで前時代的な
遅れた習慣と思われる方もいらっしゃるかと思い
あえて話題にしてきませんでしたが
TCPでは必要に応じて、
これらのチベット的慣例を、執り行っています。
チベット人のよりどころとして生きてきた
様々の習慣に敬意を払うとともに
子ども達にも、その習慣を受け継いでもらうためです。
ダライ・ラマ法王様も
1959年の亡命にあたり
その最終的な判断を
お告げ師の「ネチュン」に問い
さらに確信を得るために、「モ」を行ったと
おっしゃっています。
(↑『ダライ・ラマ自伝』に詳しく述べられています。)
また、法王様は
これらの「チベット的経験世界」が
いつの日か、科学的に検証されることを
望む旨の発言もされています。
で、その「チベット的経験世界」の結果は…
驚いたことに、ペマの表情が一変しました(驚)!
ペマは、思慮深くとても落ち着いた子どもで
だからこそ、ちょっと悲しげにも見える表情をしていたのですが
まさにこれが「憑きモノが落ちた。」と言うことなのでしょうか。
突き抜けた笑顔を、見せるようになりました。
うーん、どうにも不思議です。
スタッフ&子ども達の様子に
劇的な変動はありませんが
これでみんな健康で過せることと思います。
「チベット的経験世界」…すごいです。
こんにちは、東京事務所:石川です。
ネパールより戻りました。
皆さんからお寄せ頂いた
冬物の子供服を初めとする様々な
「2009年越冬のための支援物資」を
無事に届けてまいりました。
特に子ども達の冬服は
現地では一枚も調達できていない状況でしたので
本当に本当に助かりました。
ありがとうございました!業務用のカートに
かなり大きなダンボール2個と
それ以上に大きいビニール包んだ
幾分怪しげにも見える荷物2個という装備であったため
トランジット先のバンコクでも
目的地のカトマンドゥでも
ことごとく空港職員の厳しい検問に会いました(涙)。
何度X線にかけようとも
なーんも怪しいものなんて入ってないので
こちらとしては平気なのですが
どうにも空港職員の態度が横柄で閉口…。
しかし、最終的に私たち(旦那も運搬要員として同行)が日本人だと分かると
途端に態度が変わり、すんなりと通してくれました。
ってことは…
どうも私たちは、日本人だと思われていなかったということ(苦笑)。
大荷物のため、どこでも怪しまれてしまった私たち。
ネパール到着後も、荷物の運搬を手伝ってくださった地元のおじ様に
「こんな大荷物、一体何が入ってるんだい?」と質問を受けたので
「難民のこどもたちへ、日本の支援者の方々から寄せられた洋服や靴ですよ。」
とお答えすると、びっくりした表情をされて、何度も
「ありがとう!ありがとう!!」とおっしゃいました。
驚いて、ちょっと目をウルウルさせながら
おじ様がおっしゃる
「ありがとう!」は
これまでの空港職員の不遜な態度を吹き飛ばすような爽やかさと
心からの思いに溢れていて
「これはたまたま今、私が代表して受け取っているお礼の言葉だけど
この素敵な
「ありがとう」を
ご協力いただいている全ての皆さんに、本当はナマで伝えたいー!」
と思いました。
クンデ・ハウスに運んだ支援物資は
スタッフによって仕分けし
子ども達へと渡されました。
まずはアムチより、支援物資についての説明をしてもらいました。

「この洋服や靴やいろいろな文具は
日本の皆さんから、みんなを応援するために贈られたものです。
たくさんの日本人の人たちが、苦労をして送ってくださったものです。
ですから、感謝をもって大切に扱わないといけません。
みんなが今ここにいて、こうしたことを受け取ることができるのは
本当に幸運なことです。
本土で辛い目に会っているたくさんの子供たちの中から
君たちはここに来ることができました。
そのことをよく理解してください。
君たちが自分の幸運さを理解し
たくさんの物資を送ってくださる皆さんに
感謝を表すにはどうしたらよいのか?
それは一生懸命勉強して、立派なチベット人になることです。
立派なチベット人になって、世の中で役に立つ働きをして
このご恩をお返ししてください。」
アムチの話を真剣に聞き入る子ども達。
その一言一言に、みんなが大きくうなづくので
写真がブレブレなのをお許し下さい。
ものすごく神妙に話を聞いて
とても可愛かったです。
贈られた冬のジャンパーを試着。

嬉しくてじっとしていられないので
これまた写真がブレブレです(笑)。
みんなとても素敵な笑顔でした。
支援物資の意味も、理解してくれていた様子でした。
皆さまにお寄せ頂いた、有形無形のたくさんのものを
無事に届けることが出来たと思いました。
いつもご支援いただく皆さまに
心より感謝申し上げます。
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