突然、クンデ・ハウスに1本の電話がありました。
電話の主は、WFWP(Women's Federation for World Peace)。
WFWPは、国際NGOです。
「明日の授賞式に、お越し下さい。」授賞式?!
表彰を受けるイシ。この度、WFWP主催の絵画コンクールが行われ、
ネパールでの応募総数2,000点を上回る絵の中から
カテゴリーClass1の1位に、イシが選ばれたのでした!!
この絵画展は、世界中でそれぞれ予選が行われていて
各国の学年の代表に選ばれた1点は、
今後、世界巡回展に出品されるのだそうです。
びっくりしました~!!!
イシ、おめでとう!!
代表なんて、すごいです~。
壁に展示されていている、大きな絵がイシの作品。
題は「The Place where I live」それだけじゃないんです。
実は

ダワの絵も、入賞したのでした。
ただ、残念ながらダワの学年のカテゴリーは
他の人が1位だったので、代表には選ばれませんでした。
ダワの絵は、大自然と大きなゴンパ(寺院)の絵。
とても良く描けています。
表彰式にて。

緊張する二人。
クンデ・ハウスでは
亡命直後から、積極的にお絵かきをさせてきました。
言葉にならないストレスや、心理的なトラウマなど
もしそのようなものが子ども達の中にあるのならば
絵に表れるのではないか…。
恐ろしい絵や、暗い色彩の絵を描いたりしないか
当初は心配しながら、見守ってきました。
でも、子ども達は
クンデ・ハウスの生活に慣れるにしたがって
たくさんの家や、人や、花や、山などを
明るい色彩で、画面いっぱいに描くようになりました。
自由に描かせているうちに
絵の得意な子達は、さらにどんどん絵を描くようになり
そのうちの何人かが、今回のコンクールに向けて
大きな絵を一生懸命描いたのでした。
記念撮影の様子。

好きな事が評価され、これでさらに自信をつけて
いろいろな事にチャレンジしていって欲しいと思います。
TCPは昨日、前代表の一周忌法要を執り行いました。

前代表と親しく交流されてたラマたちが
たくさんお集まりになりました。
遠くからも足をお運びいただきました。
このような時、本当に前代表のお人柄が偲ばれます。
突然の出来事から、もう1年も経ったのです。

大変すばらしい法要でした。
子ども達もせっせとお手伝いしました。

チュメにオイルを注ぐダワ。

それを運ぶカンド。
子ども達が、たくさん手伝ってくれて
本当に助かりました。
こうしてつつがなく
一周忌法要を終える事ができました。
昨日より3日間、
台湾のナショナル・ユンミン大学の学生さんが
クンデ・ハウスにボランティアに来てくださっています。

彼らはカトマンズ市内の、
特にボダナートとスワヤンブナートの
学校や、お寺の小坊主さんたちと交流を図り、
基礎衛生を教えるボランティをしているそうです。
今日は、正しい歯の磨き方を
教えてもらっていました。

5名の若い学生さんに指導してもらって
子ども達も楽しそう♪
学生さんたちは、
ネパールでの活動は、今年が始めてだそうです。
・歯のチェックと歯の磨き方
・視力検診と姿勢の話
・楽しい遊び
の3つを、3日に渡って指導していただきます。
みんな、きれいに磨けたかな?

子ども達に、良い刺激になったようです。
こちらは、昨日の遊びの様子。

ナショナル・ユンミン大学のみなさん
ありがとうございました!
みんなちょっぴり冴えない表情で
それでも、お行儀よく待っています。

何を待っているのかというと…
予防注射。今年のネパールは異常な雨量で
カトマンドゥ市内に、腸チフスが蔓延しているのです。
多くの学校で、予防接種が呼びかけられています。
こんなにチフス菌が蔓延すると
大雨ごとに、道が川と化すこのあたりでは
感染源の汚染された水に触れる確立が高いので
みんなで予防接種に行ってきました。
クンデ・ハウスには、乳児のテンジンもいますし
予防接種の注射はちょっとお高いのですが
そんなことも言っていられない!と
パタン・ホスピタルへ。
待つ事、2時間半。

子ども達の視線が、みんな上を向いているのは
病院の待合に、テレビがあったからなんです。

無事に、予防注射を終えました。
これで一安心ではありますが
ワクチンの効力が出るのは
接種完了後2週間ほどしてからだそうなので
引き続き、手洗いなど、衛生には注意したいと思います。
こんな事を言っては、何なんですが…
どうしてクンデ・ハウスの子ども達は
こんなに勉強好きなんでしょう?

学校から帰ってきて、まず一番にやるのが宿題。
もちろん、「帰宅後は、即宿題」というのは
意図的に習慣付けたのですが
宿題が終わっても、勉強する子がいるのは、なぜでしょう?
こういう状況を、
もうちょっと素直に喜べばいいのでしょうが
どうも日本的な感覚で言うと
「子どもって、勉強嫌いなはずなのに?」
などと思ってしまう訳なんです。
あんまり勉強したがるので
新しい家庭教師の先生をお願いしました。

チベット人の若い先生で
とても子ども好きなので、丁寧に見て下さいます。
新しい事に、どんどん興味が広がって
それぞれがやりたい事を見定め、
努力と研鑽を重ねて
いろんな分野で活躍できる人材に
なってくれたらいいなと思います。
6月26日のブログでご紹介した、NYの
「ゆるLOHA」さん。
ガレージセールの売り上げ$400をご寄付いただく際に
「出来れば、子ども達の学習のために使っていただきたい」との
リクエストを頂いておりました。
そこで、子ども達の日々の学習に必要なものを
優先順位の高いものから、購入させていただきました。
購入させていただいた、学用品がこちら↓
すごい量ですね~。一体、どれぐらいの金額で
ネパールではどんなことが出来るのか
目安として知って頂ければと思い
ご了承を得て、会計を報告させていただきます。
①ノート 20Rs×600冊=12,000Rs
②のり 65Rs×20個=1,300Rs
③コピー用紙 365Rs×15冊=5,475Rs
④お絵かき画用紙 160Rs×15冊=2,400Rs
⑤クリップボード 250Rs×15個=3,750Rs
⑥インク(チベット文字を書く時用) 50Rs×15個=750Rs
⑦大きな画用紙 80Rs×5枚=400Rs
⑧黒板用サインペン 65Rs×10本=650Rs
⑨カラーA4ペーパー(クラフト) 295Rs×10冊=2,950Rs
合計 29,675Rs
上記で、ほぼ$400となります。
($1=74Rs)
大量の文具を前にした子ども達、
ちょっと興奮気味です。文具が充実したので
また勉強にもいっそう熱が入りそうです。
「ゆるLOHA」代表の桜本様をはじめ、会員の皆様
ガレージセールにご協力を頂いた皆様
本当にありがとうございました。
登校前のスナップ。
制服を着て、準備が整ったパサンとカンドが
アパーとアマーの部屋へ。
お目当ては、テンジン。

たくさんのお兄さん、お姉さんに囲まれて
あやされたり、話しかけられたり
大忙しのテンジンです。
追記:8月15日15:40
昨日、ネパールの首相が辞任した模様。
あーん、ただでさえこれまでの混乱振りは
心配の種だったのに、どうなるのやら…。
国民の生活苦が心配です。
首相が辞任、政治混乱拡大へ
再びリーダー不在―ネパール時事通信 8月15日(月)6時7分配信
ネパールからの報道によると、7カ月にわたる首相不在を解消する形で2月に就任したカナル首相が14日、辞任した。ネパールでは10年に及ぶ内戦が2006年に終結後、新憲法制定作業など和平プロセスが進行中だが、主要政党間の政策対立が深刻化し、国政の重要課題を決められない異常事態が続いている。調整役だった首相の辞任により、さらなる政治混乱に陥る可能性が高い。
チュインとタシが、大量のニンニクをむいています。
アマーのお手伝い?

いえいえ今日は、アムチのお手伝いなんです。
チベット薬の製作を
みんなで手伝っています。
泥で作った小さなかまどに
大量のニンニクを投入。
かまどを泥で固めて、約8時間蒸し焼きにします。
泥こねチームのみなさんは、こちら。

じっくり蒸し焼きにしたニンニクは
胃の薬の原料になります。

アムチと同じ敷地に住むようになってから
子どもたちは日常的に、アムチの製薬を手伝っています。
小さいうちから、伝統的な知恵を
体で覚える環境が整って、本当に良かったです。
子ども達の夜の勉強時間。
教科書をおさらい中。

勉強した部分を
それぞれのペースで暗記中です。

カンドが「気をつけ!」をして
暗唱しているのが、ちょっと可笑しいですね♪

多分、気合が入っているので、必然的にこうなるようです。
でも時々は、チベットの歌も歌ったり
踊りも披露してくれます。

勉強の後は、大好きな絵本を見ながら過ごします。

夏の夜のひと時です。