SAARC首脳会議(26・27日)開催に伴い
先週は月曜から土曜まで、1週間学校がお休みでした。
SAARCとは…
南アジア地域協力連合(South Asia Association for Regional Cooperation)、
この略称が、SAARCです。
インド共和国
パキスタン・イスラム共和国
バングラデシュ人民共和国
スリランカ民主社会主義共和国
ネパール連邦民主共和国
ブータン王国
モルディブ共和国
アフガニスタン・イスラム共和国
上記、8ヵ国が加盟しています。
SAARC本部は(意外にも?)、ネパールのカトマンズにあります。
そして実は日本も、この組織のオブザーバーです。
Wikipediaによると、SAARCとは
「南アジアの福祉増進と生活水準向上を図り
経済的成長社会進歩、文化発展を進めるため
1985年に創設された地域協力組織」だそう。
でも実際、上記の詳細を知るネパール人は少なくて
「何だか、偉い人がいっぱい来るから大変らしい」と言う認識で
先週1週間は、てんやわんやなカトマンズでした。
11月24日(月)~28日(金)までの間は
カトマンズ市内の主な道路は交通規制が敷かれ
VIPの通行に伴い、頻繁に通行止めが行われ
学校は休みになり、ビジネスマンの方々も大いに影響を受け
食料品、日用品の商店以外は、大方、閉まっていたようです。
街は、どこも警官だらけで
ボダナートやスワヤンブナートでは、
コルラ禁止令が金曜日まで出されました。
長距離バスの乗り場が、移動したり
25日(月)及び27日(水)は、午前9時~午後5時まで、
国内線の飛行機は、全線飛行停止の措置が取られたりと
なかなか非常事態なカトマンズでした。
1週間も学校がお休みで
暇を持て余した子ども達は
アムチの診療所へ、お香づくりのお手伝いに出掛けました。

原料を練り合わせる、タチェン。

押し出し形成したお香の原料を
乾燥台に、真っ直ぐに手で並べて行く作業中の女子チーム。
とりあえず、学校が再開されて
ほっと一息です。
SAARC首脳会議期間中、特に何事も、
物騒な出来事は無かった様で良かったです。
でもかと言って、何らか
南アジアの福祉増進と生活水準が劇的に向上する様な、
議決もされなかったみたいです。
何の情報も、一般市民には聞こえてこないので…。
それぞれの国ごとに思惑があり
何か大きな成果を期待するのは、難しいかもしれませんが
同じ南アジアの土地を祖国とする者同士
連帯する空気が出来ると良いな、と願っています。
もしそういう空気があったなら、どんな非常事態でも、
争いが起こって、難民が生まれるようなことはないと思うのです。
祖国を背負って、公の会議に参加する事が出来るのは
当たり前のようでいて、独立した国にしか成し得ない事です。
その当たり前の素晴らしさを知るのは、それを失った時です。
いろいろ規制があって大変な1週間でしたが
今年のホスト国ネパールに間借りしている身としては
8つもの国が一堂に会する機会が
無事に終わって良かったなと思っています。
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大抵、ネパールの学校ではどこでも
毎日、大量の宿題が出ます。
色々な教科の宿題が出るので
時には、夜遅くまで
リビングで宿題をしています。

手を抜かず、真面目に宿題をするあまり
夜の9時を過ぎても、まだ取り組んでいる3人。
時に深夜まで、宿題をしている姿を見ると
適度な仕上がりで終わらせる「要領の良さ」が
あってもいいかと思う時も無いわけではないのですが…。
真面目に取り組む「根気強さ」か
いつか報われる日が来るようにと
心から願っています。
クンデ・ハウス専属スタッフのアチャ・イシは
まだ若く、とても頭が切れる人材です。
優秀なため、色々と引き抜きの話があります。
「いつまでもそんな(冴えない)ところで働いていないで
もっとまともな仕事に就きなさい!」と色々な人に、意見されているようです。
そんな(冴えない)ところ…と言われてしまうのは淋しいですが
事実、アチャ・イシ本来の能力からしたら
やはり現在のTCPの仕事は、単調なのだと思います。
これまでも、どんな苦境の時にも
親身になって力を発揮してくれたアチャ・イシです。
もし彼女にとってより良い未来があるのなら
TCPとしては損失だとしても、彼女自身の人生の充実のために
アチャ・イシを送り出したいと思っていいます。
そう思って、
若いアチャ・イシがたくさんの可能性を手にできるように
これまでも、語学学校に通う費用を出したりしてきました。
今回、本人の学びたい意欲をさらに満たすために
アチャ・イシが興味を持ち、
ネパールで需要が増えてきた美容関連の学校に
仕事の合間に、通う事になりました。

今日は、糸を使った脱毛の方法を習ってきたそうです。
早速、ダワで練習しています。

女子チーム、興味津々。
綺麗になりたいという基本的な願望は
民族にも、国や個人の経済状態にも関係なく
女性に共通のもののように感じます。
ネパールでも、決して豊かでない暮らしの中で
女性がちょこっとビューティーパーラーに通う姿を、よく目にします。
そういう意味で、美容関連の事業は
需要のなくならない職業だと思います。
まずは今回の学校で
アチャ・イシが自分に何が出来るのかを
明確に把握して、自信をつけ、
人生を仕事と共に、ステップアップさせて行って欲しいと思っています。
お天気の良い日に
古布、古着の整理をしました。
古い布は小さく切って、雑巾にしました。
風邪で学校を休んだカンドですが
一緒にアチャイシを手伝ってくれました。

よく見ると、シミやつぎはぎだらけなのですが
シーツだった布で、犬の布団を作りました。

ネパールの冬は、日中こそ太陽が出て気温が上がりますが
朝晩は、東京と同じぐらいの寒さです。
犬も直床は冷えるので
ベランダの床が暖まるまで
布団の上でくつろいでいる、イチとリュウです。
男子チームが毎日、
お稽古に通う武道場の一角では
体操教室も開かれています。

体操教室は、助成金のような補助がなく
ちょっとばかりお月謝が高いので
まずは現在のところ、身体が柔らかくてセンスがありそうな
チュズムとヌモが、代表して通っています。

やはり体操教室だけあって
身体が柔らかくないと、ついて行けない練習メニューです。

練習したメニューを自宅で、他の子ども達に
教えてくれたり、披露してくれたりする2人です。
ダサイン休み中に、クンデ・ハウスでは
日本語能力試験を実施しました。
熱心ご指導くださる、エリ先生の日本語のクラスは
レベル順に、A,B,Cに分かれています。
Aクラスが一番人数が多いのですが
試験の結果、優秀者としてAクラスから表彰されたのは…
1位 イシ

2位 ヌモ

それぞれ、努力の証に
記念品を受け取りました。
Bクラスからは、タチェンが表彰を受けました。

一番小さい子ども達のCクラスは
クンガが優秀表彰をもらいました。

みんなよく頑張りました!!
これまで日本語講師を、お引き受け下さった歴代の先生方、
そして現在、ことのほか熱心にご指導くださるエリ先生に
心から感謝しています。
お蔭さまで、興味が尽きることなく、
子ども達は日本語学習に励んでいます。
そればかりか
日本語の能力が、あまりにも伸びて来て
うっかりプライベートな会話を日本語で
子ども達の前で、出来なくなってきています…。
エリ先生のお友達の
インド古典音楽を伝承された方達が
TCPで、演奏会をしてくださいました。

お二人は、インドで六年間も師に付いて学ばれたそうです。
お1人はネパール人、もうお一方は日本人です。
勉強をされたのがインドだったので、
お二人の共通語は、ヒンディ語です。

楽器は、カボチャでできたタワプラ。
初めての本格的な古典音楽に、興味深々の子ども達。
大事な楽器を、触らせて頂いてます…。

音は身体に心地よく
深い瞑想へと誘われました。
「本物」に触れる体験は
子ども達を多角的に刺激する、貴重な機会です。
わざわざお越し頂いて、演奏して下さり
また、大切な楽器にも触れさせて頂いて
本当にありがとうございました。
流行ったり、治まったりの波はありますが
どうしても、学校に行っている限り
お友達を経由して、シラミをもらって来てしまいます。
もらったシラミは、クンデ・ハウス内で、次々に増えて
また学校に持って行ってしまい…という悪循環。
シラミ取り用の特別のシャンプーをしたり
シラミ用のクシで梳いてみたり
シラミに効くティートゥリーのオイルを使ってみたり…
と色々な対策を重ねてはいますが
子ども達全員の頭に、1年を通して、
一匹のシラミも見つけないようにする事は
ネパールでは、大変難しいです。

ひなたぼっこをしながら
デチェンの頭を、3人がかりで
シラミがいないか、チェックしています。