2009年3月10日に
ネパールのカトマンドゥで活動を始めた
チベタン・チルドレンズ・プロジェクト(TCP)。
本日を持ちまして
6年目にあたる2014年の運営を
無事に終えようとしています。

ブログを隅々まで読んでくださる読者様
毎月、会費を忘れずお振込下さるサポーター会員の皆様
自分の荷物を減らしてでも、物資をネパール運んでくださる支援者様
工夫を凝らしたお手紙を、お送りくださる里親様
本年も、たくさんのご支援を頂き
ありがとうございました。
ご支援をお寄せくださる皆様方の
お気持ちと熱意こそが
TCPの最大の財産です。
この場をお借りいたしまして、改めて
心より御礼を申し上げます。
1年の最後のこの日を
心穏やかに、迎えることが出来、
しみじみと湧き上がってくる
感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました。
皆様、どうぞよいお年をお迎え下さい。
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カトマンズのシェチェン・ゴンパで
12月28日から3日間の日程で開かれている
国際的なチベット医学の会議に
アムチも参加しています。

入館証を首から下げ、
真面目な面持ちのアムチ。

「Traditional Tibetan Medicine」主催のこの会議
国際会議なので、様々な国の方が参加されています。

8:30AM~8:00PMまで、たくさんのプログラムが準備されています。
医療が細分化されて、専門化され
人体をパーツに分けて機能だけを見る
西洋医学的な観察では
取りこぼしてしまう病気の原因が
実に多くあります。
全体のバランスと、人生の質の向上を目指すチベット医学は
この現代においても、実に有益な医術です。
チベット医学の深遠な知恵が
もっと世界中に広まって
多くの方々の苦しみや悩みを
軽くしたり、取り除くお手伝いが
出来ればいいなと思っています。
日本では26日(金)が仕事納めで
既に年末年始の休暇に入られた方も
多いかと思います。
ネパールの国を挙げての最大のお休みは
秋のティハールとダサインなので
西暦の変わり目は、非常にあっさりとして
ほとんど盛り上がりません…。
学校がお休みの土曜日
お天気がいいので、ガーデンでお絵かきをしました。

この時期、朝晩は東京と同じぐらいまで冷え込んだりしますが
日中は太陽が出れば、18℃ぐらいまで気温が上がります。
なので、コンクリートや石の直床の建物内にいるよりは
日中は、外にいるほうが暖かいのです。
クンデ・ハウスに入居した時から
積極的に絵を描く時間を設けてきたので
みんなお絵かきは大好きです。
邪魔したり、人の事が気になったりせずに
自分に集中しています。

さあ、どんな素敵な絵が
描き上がるかな?
念入りな、大掃除を終えた後は
いよいよクリスマスパーティーの準備です。

色紙で、飾り物を製作するイシとヌモ。

食事の準備を手伝い、玉ねぎを刻むパサン。
ボロボロと涙を流しながら、それでも笑顔でみじん切り。

こちらは上手に編み込み模様のカプセを作る、ダワ。
今月はアチャイシのお誕生会を盛大にやったし
クリスマスパーティーは自粛…と考えていましたが
クリスマスのためにと特別にご寄附をお寄せ下さった
サポーターさんのご厚意により
今年も子ども達がお待ちかねの
楽しい会を催す事が出来ました。
ありがとうございました。
パーティーには、
お世話になっている日本人補習校の小川先生ご夫妻や
現地在住の日本人で、ネパール社会との懸け橋として
いつも様々に助けて下さるKさん、
大使館にお勤めの知人、
ご近所の友人など、
いつもTCPを暖かく見守って下さっている所縁の方々をお招きしました。
この日のために、3日を費やし準備してくれたスタッフ!
アチャ・イシは何と400個のモモを製作してくれました。
当日は、チュバで着飾りました。

素敵なケーキに囲まれて、ウキウキの子ども達。
クリスマス仕様の、可愛いケーキです。

やっぱりケーキがあると、すごく盛り上がりますね!

ちびっこチームの顔が隠れそうなほどのケーキです。
特別ゲストも、お越し頂きました。
日本太鼓の演奏チーム「ひびき」さんです。

エリ先生のご友人で、3名が日本人、もう一方はネパール人です。

身体にずんと響く和太鼓の演奏に、
みんな取り込まれました。

アチャ・イシも、和太鼓を体験させて頂きました。

ひびきさん、貴重な演奏を聞かせて頂いて
ありがとうございました!
この後、子ども達が
「となりのトトロ」と「崖の上のポニョ」の歌を元気いっぱいに披露。
続いて、グリム童話「狼と七匹のこやぎ」を上演しました。
冬のやや早い夕暮れが訪れる、午後4時まで
楽しい時間を、ガーデンで過ごしました。
最後に、お越しいただいた皆さんに
子ども達の手作りのカプセを
お土産にお持ち帰り頂きました。
こうして無事に、1年が終わろうとしています。
たくさんの方々のご支援のお蔭で、
こんなに満たされた時間を持つことが出来て
本当にありがたいです。
改めて、この1年の皆様のご支援に、感謝申し上げます。
ありがとうございました。
どうぞ皆様も、よいお年をお迎えください。
いつも玉子は、バドバティーニという
大きなスーパーで、購入しています。
玉子を割ってみると…

ダブルで双子でした!
つまりこの写真は、立て続けに割った2つの玉子が
二つとも双子だったのです!!
珍しくて、びっくりしました。
でもここで驚くのはまだ早かったのです。
翌日も、その翌日も、何と
割る玉子が全て双子!!!
結局、10個連続で、双子の玉子でした。
こうなると「それってちょっと、何かおかしくない?」と
人為的でネガティブな作用を、疑ったりもしたくなります。
そこでまず、双子が生まれる仕組みを調べてみました。
双子の玉子は、養鶏場の玉子生産量の
約1%程に発生するそうです。
そして、双子の玉子は
若い鶏の初期の産卵に、多くみられるそうです。
若い鶏はまだ、ホルモンのバランスが整わず
産卵のリズムが安定しないないため
2個の卵黄が排出されることがあり
結果として、一つの殻の中に、二つの卵黄となるそうです。
すると多分、同じパッケージで売られていたこの玉子は
同じ若い鶏から、生まれたものだろうと推測されます。
とはいえ、10個も続けて双子だなんて
かなりインパクトのある出来事でした。
ブログをお読みくださっている皆さんに
「双子玉子、10連続!」の様な、
奇跡の確率で、何かいい事が起こります様にと
心から願う、12月です。
剣道を習い始めて、5か月。
男子チームは、ますます夢中になっています!
きちんと勉強しないと道場には通わせない…と約束したので
学校から戻ると、我先にと宿題を終わらせ
道場へ行く準備をします。

現在、約20名の生徒が
剣道を習っています。
先生は、ネパール人。
日本人に指導を受けた、3名です。
いずれも20代とまだ若い先生ですが
非常に礼儀正しくて、日本人なら誰でも
その立ち居振る舞いや佇まいが
武道によって培われたものだと、感じるはずです。
先生はボランティアで
土曜を除く、17:00~19:00
子ども達に指導をして下さいます。
その熱心さには、本当に頭が下がります。

道具は10年以上前に
日本から持ち込んだものらしく
道衣などはボロボロなのですが
大切に使っています。
それにしても、胴具がずいぶん大きい様で…。

相変わらず、電力事情の悪いネパール。
停電時間中のお稽古は、
ジェネレーターで大事に発電した電気で
小さい電球を灯して練習しています。

お稽古から戻ってきた時の
その充実した顔と言ったら!!
毎回、今日も楽しかったとイキイキしています。
泣き虫だった子が、仮試合で3位を取り
そのことを切っ掛けに、自分に自信を持ち
全く泣かなくなりました。
男子たちの生活も、武道を始めてから
キビキビとして、無駄な時間を過ごさなくなりました。
TCPスタッフは、これまで剣道とは無縁の生活でしたが
子ども達が道場に通うようになって
改めて、武道の素晴らしさを認識しています。
たった5ヶ月で、
これほどの、大きな変化をもたらしてくれた剣道に出会えた事に
心から感謝しています。
TCPの代表は、いつもは山のなかにある行場に籠り
ひたすら行に励んでおられます。
「生きとし生ける、全てのものの幸せ」を願って
起きている時間のほとんどを、行に費やされる生活です。
時々、山を下りて、TCPの様子を見にいらっしゃいます。
子ども達の健やかな生活と
スタッフ、サポーターの皆様の健康と幸福とご活躍を祈願して
クンデ・ハウスで数日にわたり、プジャをして下さいました。

今回は、代表おひとりで
比較的小さなプジャです。
学校から帰った子ども達が
代表の元で、一緒にお経を聞いています。
何だかちょっと、邪魔している様にも見えるのですが…。
代表はがっしりとした体格で
いつもは、丸いサングラスをされています。
上唇の上に、ひげをたたえたその風貌は
かなり日本人的感覚からすると「怖い」のですが
代表と向き合うだけで、心が静まってゆく
そんな穏やかさと深さを備えた方です。
時々、どうにもならない事があって
スタッフが行場まで、鼻息も荒く駆けつけ
相談する事がありますが
「どうしましたか?」と言う風に、
代表が静かに正面にお座りになるだけで
心を荒立てた事が恥ずかしくなるような
この方の前では、今抱えている悩みなど
ほんの些細な事に思えるような
そんな大きな慈愛に包まれて
結局は、何一つ相談などせずに
お茶だけ頂いて、帰って来ることがあります。
初代の代表が急逝されて
前代表のご友人であるというご縁で
突然にお引き受け頂いたTCPの代表でしたが
いつもプロジェクトの事を、気にかけ
観音菩薩様のご加持が頂けるようにと
祈って下さっています。
「祈りになんて、何の力もない」と
思っておられる方が、いらっしゃるかと思うのですが
少なくとも経験的に、TCPの運営にだけ限って考えても
祈りやご加持に助けられた事があると
スタッフの誰もが感じています。
そしてそのことは、子ども達も体感しています。
こんな風に身近に
生活の中でしか伝えて行けない
仏教的な文化や、本当の信仰を
チベット人として生きてゆく子ども達に
しっかりと伝承したいと思っています。
クンデ・ハウスの仕事をしながら
手に職をつけようと、
美容学校に通い始めたアチャ・イシ。
学校から帰って、授業の復習を
女子達をモデルに、やっています。
こんなアレンジを習ってきたそうです。

癖の強いイシの髪を、
見事に素敵な編み込みに仕上げました!
緩やかなカーブを描いて
綺麗に均等に編み込まれていて
何とも優雅です~。
アチャ・イシはもともと手先が器用です。
見ているだけで真似して再現してみせたり
要領をつかんで、どんどん発展させる能力もあります。
新しく学ぶ楽しさが、
アチャ・イシの毎日を、
より充実したものにしてくれている様です。
昨日はアチャ・イシのお誕生日。
28歳になりました!
本来、スタッフ2名が必要なクンデ・ハウスの仕事を
たった1人で切り盛りしてくれるアチャ・イシ。
どんな時も、愚痴を言わず、懸命にプロジェクトを支えてくれています。
日頃、頑張ってくれているアチャ・イシに感謝の気持ちを込めて
お誕生会を開催しました!!

帽子は、工作の得意なイシが製作。

アチャ・イシの似顔絵入りの三角帽です。
イシはその他にも、全員分の帽子を作ってくれました。
1人の帽子に、一文字づつ、カラフルな字がデザインされていて
みんなの帽子を合わせると
「Happy birthday YESHI」のメッセージになります。

たくさんのろうそくを灯して
素敵な会場にしてくれたのは、子ども達です。

みんな楽しそう!

子ども達は、アチャ・イシのために歌を歌ってくれました。
プレゼントも贈りました。

TCPでの2年間を、90枚の写真で綴ったアルバムと
綺麗な化粧箱、バイクに乗る時の手袋など。
子ども達も、一生懸命、何をプレゼントしたら喜んでもらえるか考えました。
これまでのアチャ・イシとの思い出の中で
特に印象深かったことを
1人1人が発表してくれたりして
楽しい時間は、あっという間に過ぎました。
アチャ・イシへの感謝の気持ちがあふれた
本当に素敵なお誕生会でした。
最後にアチャ・イシが、子ども達へ
メッセージを送ってくれました。

「どんな子供達より、クンデ・ハウスの子たちは素直で気が利く良い子です。
でも、ただ褒めてばかりいては、みんなが調子に乗るだけです。
だから私は、うるさく小言を言ったり、叱りつけたり、
時にはお尻を叩いたりしますが、
それら全ては、皆が、わきまえのある善良なチベット人に
なってもらいたいからです。
あなた達が私を愛してくれているように、
私もこれからもずっと、あなた達を愛して守っていきたいです。」
僧院での長い修行、亡命、還俗…
この年齢で、本当に色々な事を体験してきた彼女です。
アチャイシの28歳が、これまでで一番
素敵な1年になります様に!