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快晴!!


ここ2日は、ずっと雨が降り
とても肌寒かったカトマンズ。

雨模様だと、薪での調理もままならないし
あたたかいお茶も飲めないし
何だか気分が下がり気味なのが否めませんでした。

でも今日は、一転、快晴!!
「神様ありがとう~!!!」と、
空に向かって叫びたいぐらい、感謝があふれます。

無くなってみて初めて
それがどんなに恵まれて
貴重な事だったか、分かる事があります。

でもまだまだ、私達には
いろんなことが与えられています。
今日も一日、色々なことに心を寄せて
じっくりと感謝しながら過ごしました。

水タンクのお掃除をしました。
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体の小さいツェテンとチュズムが
中に入って、きれいに洗い上げてくれました。
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先の事を案じても仕方がないので
毎日を、最大限に楽しく
過ごして行こうと思います。
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庭の果物


本来は、ダサインのお休みも終了し
27日から通常の授業が始まるはずの子ども達の学校ですが
な、な、なんと
ティハール明けまで、休暇延長です…。

もともとティハールの休暇は、11月7日~13日。
2週間近くもお休みが増えた訳です。
タダでさえ、4月の地震で1か月以上も学校が臨時休校になり
授業の遅れが問題視されていたのに
ここにきて、政治的な問題で学校がお休みになるなんて
思ってもみませんでした。

私立の学校のほとんどは、スクールバスが運行できないという理由で
ダサインの1週間ぐらい前から、休校になっていました。
子ども達の通うバヌバクタスクールは、半官半民の学校なので
ガソリン不足の状態の中でも、優遇してもらって
ダサイン前は最後まで、スクールバスが運営していました。

休暇明け、無事に学校は再開されるでしょうか?
学校が楽しみなクンデ・ハウスの子ども達にとっては
あまり楽しくない、秋休みの延長です。


ボコデ
庭の木の果物を収穫しました。
ネパール語で「ボコデ」と言います。
さわやかな柑橘です。

ボコデ2
庭に実のなる木があるっていいですね。
季節の物を収穫して食べられるのは、とてもありがたいです。

食料も偏りがちですが、なるべく工夫をして
子ども達の健康を守りたいと思っています。

朝夕は随分、寒くなったネパール。
被災され、家を失った方々の今年の冬の事を案じます。
こんな風に経済が停滞すると、地震からの復興も遅れてしまいます。
ネパールに暮らす誰もが希望を持てるような
明るい話題が何か聞けると良いなと、毎日願っています。

モモ


TCPの代表が、子ども達を心配して
行場の山を下り、様子を見に来て下さいました。

何と!!!
お土産に、どうやってか手に入れた
肉5㎏を持ってきて下さいました!!!

早速、モモ作り。
代表自ら、皮の製作。
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本当はすごく偉くて、たくさんの人々の尊敬を集める行者なのですが
普段の生活は、ちょっと茶目っ気があります。
TCPのロゴの付いたエプロンをつけて、お料理する代表。

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餡をつつんで、せっせと蒸し器に入れます。

この後、蒸しタテのモモを
一気に食した子ども達。

あまりに食べるのが早くて、写真を撮り損ねました…。
朝夕は肌寒くなった時期だからこそ
温かいものが嬉しいです。
美味しいものを食べると、元気が出ますね!

ネパールの状況は相変わらずですが
日常に小さな楽しみを作って
みんなで頑張っています。

今を楽しむ


往復40分の水汲み。
今日も子ども達、頑張ってくれています。
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カートで大きなボトルを運び、
その他は、手持ちのタンクやペットボトルなど
自分の体力に合わせて、運んでくれています。

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本当に助かります。

既に、クンデ・ハウスでは
薪での調理にも慣れました。
これで薪不足にさえならなければ
何とか調理も出来そうです。

こういう時は、テンションが下がったらおしまいです。
モノの不足や不自由はありますが
「今は、この生活を楽しむのだ!」というムードを盛り上げて
子ども達と楽しくやっています。

薪での調理


新憲法の公布からはじまった、物資不足。
事態は長期化し、既にクンデ・ハウスでも
薪での調理が始まっています。
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アチャ・イシが花壇の縁石を利用して、
上手にかまどに仕立ててくれました。

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薪調理は煙いので
ペンバがむせています。

学校がダサイン休暇だからこそ
子ども達は水汲みをやってくれたり
薪ひろいに行ってくれたりしていますが
学校が始まったら、そんな訳にも行きません。
本当の正念場は、休み明けなのだと思います。

在ネパール日本大使館からの発表に
「事態が長期化した場合を想定」した記述がありましたが
その「長期化」とはどれぐらいのスパンなのか?というのが
目下、現地の加藤と東京事務所の石川の話題です。

幸いにも電気があるので(もちろん停電もしていますが)
Facetimeで頻繁に、ネパール⇔日本で情報交換しています。

色々と話し合っても、結局は何も具体的には解決の時期が見えてこないので
「体力とモチベーションが下がらない様に注意して
 子ども達の健康と笑顔を維持し
 また今日一日を乗り切ろう!」という話で終わります。

子ども達の元気と笑顔だけが、スタッフの救いです。
色々な不自由はありますが
今のところ、サバイバル生活を楽しむモードで頑張っています!

大使館からのお知らせ


本日、在ネパール日本大使館より
在住登録をしている日本人宛に
下記の様な、お知らせが来ました。


大使館からのお知らせ (10月19日)

憲法公布後の情勢に関する注意喚起ついて

1. 本件に関する「スポット情報」が外務省海外安全ホームページに掲載されています(下記URL参照)ので、お知らせいたします。
http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcspotinfo.asp?infocode=2015C312

2. ネパール在留邦人の皆様におかれましては、現在、燃料や物資の入手が困難な状況においてご苦労されていることと拝察いたします。
各種情報から判断すると、残念ながら、現在の状況が近日中に大幅に改善することは期待できません。

3.つきましては、在留邦人の皆様におかれては、状況が長期化した場合を想定し、個々の状況に応じ、現在入手できるものを可能な範囲で購入備蓄すること、ガスなどの燃料が無くなった場合を想定して、缶詰などの食料や水の確保などをご検討することをお勧めします。

4.カトマンズ空港を利用する商用便においては、既に往復分のジェット燃料の入手が困難であるとして、中国東方航空及び中国南方航空は11月中旬まで欠航することを決めています(詳細は直接航空会社にご確認ください)。現状の長期化を踏まえて日本国内に一時的に帰国を検討されている方は、突然欠航する可能性を踏まえ、利用する航空会社に再確認をするよう留意してください。

―――以上ここまで転載―――


「状況が長期化した場合」の「長期化」と言うのは
一体どれぐらいを、見込んでおけば良いのでしょうか…。

地震で大打撃を受けたその同じ年に
まさか政治問題で、この様な物資不足に見舞われるとは
思ってもみませんでした。


エネルギー不足で、工場が稼働せず、
ミネラルウォーターの生産が止まっています。
万年水不足のネパール、
人数の多いクンデ・ハウスは、
水の少ない季節には、タンクローリーで水を買って
敷地内の貯水槽に水を溜めていますが
今はガソリンが無いため、タンクローリーは来ず
水不足は深刻です。

状況はどの家も同じで、
お寺の裏の水汲み場に、みんな村の人達が水を求めて集まるので
ついにその水源も、水が無くなってしまいました。

子ども達は、片道20分をかけて
裏山を上り、さらに遠くの水源まで
生活用水を汲みに行ってくれています。
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ポリタンクに溜めた水を運ぶ、チミとタシ。

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このタンク一杯の水を
山道を往復40分も掛けて、運んでくるのです。

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みんなそれぞれ、ペットボトルなども総動員で
水を汲みに行きます。

何と子ども達全員が、一人6往復してくれて
少しづつ水を運びました。
重い水を、文句ひとつ言わず
ひたすら運ぶ子ども達。

子どもながらに、今が非常事態であることを心得ていて
一生懸命手伝ってくれています。

今は学校がお休みなので
こうして水汲みもみんなで出来ますが
これが長期化したら、どうなるのかと思うと…。
子ども達がストレスをこれ以上溜めない様に
一日も早く、この状態が改善されます様に。

大好きなピザ


ガソリン、ガスが手に入らず
ネパールにお越し頂いても、不自由をお掛けするだけで
何ら楽しんでいただけないにもかかわらず
旅行をキャンセルせずにお越し下さったサポーターのkmさん。

毎回、ご訪問下さると、
子ども達が大好きなピザを、ご馳走して下さいます。

これまではその度に、
「子ども達に贅沢をさせないで下さい。子ども達自身のためになりません!」と
アチャイシがプリプリ怒っていたのですが
今回ばかりは、調理した温かいものを満足に
食べさせることが出来ていなかったので
本当にありがたいと、感謝、感謝でした。
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子ども達も、嬉しそうです。

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一度、クンデ・ハウスにお越し下さって
その後、カンドとヌモを連れて
ピザを買い出しに行って下さいました。

その数、なんと18枚!!
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ツァンパばかりで食が進まなくなってきて
痩せ始めていた子ども達でしたが
色々と美味しいものをご馳走くださって
元気を回復しました。
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kmさん、本当にありがとうございました。

ガソリンとガスは、相変わらず手に入りませんが
野菜などは、質は少し悪くお値段も高いですが
何とか流通はしています。
平時の半分程度の物量です。

やっぱり何と言っても、健康を維持するためには
バランスのとれた食事が不可欠です。
出費がかさんでも、食料が買えるうちは
なるべく食事を充実させて、子ども達の健康を守りたいと思います。

干し柿


子ども達が総出で、庭に出て作業をした2週間前。
ダワが長い棒を持っています。
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何をしているのかと言うと…
柿の実を取っているのでした。
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庭にあるのは渋柿です。
みんなで干し柿を作る事にしました。
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ピーラーで皮を剥くチュズム。

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こちらも熱心に、皮を剥くチミ。

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2階のテラスに、吊るしました。
連日のお天気で、柿はぐんぐんドライに。

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干し柿、無事に完成しました!
食料不足の現在、子ども達のおやつとして貴重です。

大好きなカレー!


ガス不足で、もはや自力での調理は無理になってしまったクンデ・ハウス。

ネパールをご訪問中のkmさんが
タメルにあるロータスレストランでカレーを買って
クンデ・ハウスまで運んでくださいました!!

久しぶりに温かい食事が嬉しい子ども達。
ロータスのカレーはいわゆる日本式のカレーです。
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みんなニコニコです。

ちびっこ二人は、お天気がいいので
2人で仲良く外で食べました。
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久々にたっぷりと美味しいご飯を食べさせることが出来て
本当にありがたいです。

これまでもツーリスト向けのエリアでは
レストランの半数がガス不足で閉店していました。
頑張って店を開けてきたレストランも、
順次、閉店を余儀なくされています。

薪での調理にも限界がありますし
これ以上ガスが無いとなると、
勝手に山の木を伐採する人も出て来そうな勢いで
そうなると森林破壊などまた別の問題を生み出します。

いずれにしても生活の急激な変化は、様々な問題を生むので
何とか早期にこの事態が、改善されるようにと願っています。

ダサイン2日目


ダサインを迎えたネパール。
収穫祭だと言うのに、
そんなウキウキした空気はありません。

川沿いには、ガソリンの給油を待つ
長い長い列が。
目視できる範囲は、全部、給油待ちの列が続いています。
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昨日は、バイクに対して5ℓの給油が行われる日との事で
どこもスタンドは長蛇の列です。

こちらも給油待ち。
もう待ちくたびれて、バイクだけこうして整然と並べて
いつ回って来るともしれない順番を待ちます。
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とにかくガソリンが無いので
時々走っている乗り合いバスは激混みです。
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一台を乗り逃がすと、次はいつ来るのか分かりません…。

このままの状態が続くと
ダサインが明けても、スクールバスが動かずに
学校が無期限休校になるのでは?と心配です。

1989年のネパール再び


昨日の夜、FaceTimeで
加藤からネパールの状況報告を、東京事務所の石川が受けている時に
アムチから加藤に
「首相が変わったぞ!これは明るい兆しだ!」と
興奮気味に連絡がありました。

昨日、ネパール議会は新憲法制定を受けて首相選を実施し
その結果、第2党の統一共産党のオリ氏(Khadga Prasad Oli議長)が
新しく首相に選任されたのでした。

コイララ首相も続投を狙って立候補していたんだそうですが
オリ氏に敗れてしまったのでした。

オリ新首相は「憲法も見直す」という発言をしている様です。
これでインドとの歩み寄りは見られるんでしょうか?
とにかくもう、ガスもガソリンも一般人には買えない
物資不足のネパールです。
一日も早い解決を望みます!

加藤と石川の予想では
収穫祭ダサインを祝うためにも
何らかその前に、妥協案が提示されて
インドとネパールの関係が修復し、めでたしめでたし…
というストーリーになるのでは?などと話していたのですが
実は昨日、驚愕の過去を知ってしまったのでした。

「そう言えば26年前にも、同じようなことがあって
 あの時は18カ月もインドから物資の輸送が止まったわね~」と
遠い昔を思い出すネパール人の発言に、驚かされたのでした。

26年前??

調べてみると、
1989年3月、ネパール・インド通商・通過条約の失効により
今回と同じように、インドからの物流が途絶え
そしてまた今回と同じように、お互いが相手に非があると譲らず
実に1年以上にもわたって、ネパールがいわゆる兵糧攻めにあっていたのでした。
「だから今回だって、長期化したって何とかなるわよ」
と思っている様子のネパール人、本当に凄いです。

そして本当に何とかしようと、ネパール人の自助努力は凄いのです。
もうガスが無いので、人々は薪や燃やせるものを何でも集めて
外で調理をしています。
クンデ・ハウスも薪を集めるべく裏山を徘徊していますが
燃やせるものは既に、もう持ち去られた後…。
ネパール人のサバイバル能力を、見習わねばと思います。

とは言え、本当に何もかもが値上がりして、非常事態です。
タクシーはガソリンの給油のために、2㎞も列をなしている場所もあるのだとか。
でももちろん基本的に、給油が出来るわけではありません。
とりあえず、並んでいるだけです。
こんな状況なので、タクシーを捕まえるのは至難の業で
例え捕まえる事が出来たとしても、今は4倍ぐらいの値段を言われます。
通常700Rsの距離が、3,200Rsと言われました。

スタッフは食料の確保のために、
連日、大きなリュックで買い出しに行っています。
毎日、何時間も歩く事になるので
夕方には足が腫れてパンパンになります。

それでも、この状況では、
食料の確保が最重要です。

既にはた目にも分かるくらい、子ども達が痩せ始めているのが切ないです。
ガソリンが無く、ドクターが病院に出勤できない今
病院は開店休業状態です。
こんな時に体調を崩してしまっては一大事と
どんなにお金が掛っても、食べるものだけは
最低限、買えるものを買う事にしています。

地震の後とは比べ物にならないくらい
物質的な困窮が激しいネパールです。

インドとの関係が悪いので、インドに売電していないからか
停電はあるものの電気は来ています。
ガスのない今、調理に役立つのでは?と
ご訪問中のサポーターkmさんが、ホットプレートを買って下さいました。
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助かります…。

でももうこれも、最後の1個で
端が歪んでしまっていたのですが、
買わない選択は無いので、買って頂きました。
ありがとうございます。

いよいよ明日からは、ダサイン。
本来であれば、国中の機関が2週間のお休みとなります。
もしかしてインドとの交渉も、2週間お預けになるのでしょうか?
早くこの状態が解消してくれるようにと、願っています。

1989年のネパールの状況については
アジア経済研究所の関口真理さんのレポート
「つきつけられた内陸国の現実 1989年のネパール」
詳しく書かれていますので、ご興味のある方はご参照なさって下さい。

通学バス


相変わらず、ガスもガソリンもないネパールですが
今日がダサイン前の最後の学校です。

通学バスの中の様子です。
スクールバス2
いろいろ状況は大変ですが
子ども達は、明るく元気です。

スクールバス1
明日はバンダで学校がお休み
明後日13日からは長期休みのダサインです。

どうなるんでしょう?ネパール。
もうガスが無いので、家で調理ができず
かろうじて、温かいお茶を飲む分のお湯を沸かすのみです。
お湯だっていつまで沸かせるのか分かりません…。

何とかダサイン前には、状況が改善して欲しいと思います。

物資不足な日々


連日、ネパールでの物資不足の状況をお伝えしておりますが
特に大きな変化はなく、さらにガス、ガソリンの不足は深刻さを増しています。

こんな時期にも関らす、サポーターのkmさんが
金曜日からクンデ・ハウスをご訪問下さっています。
チケットを手配された時には
「ベストシーズンのネパール旅行!」だったはずなのに
新憲法公布後の混乱で、「非常事態のネパール」です…。
会社の休暇を取得して来て下さるのに、
この様な状況で、本当に申し訳ない気持ちです。

「もしかしたら、レストランなんかも全部閉まるかもしれません。
 どうかご自身の非常食の準備もなさってお越しください」
と申し上げざるを得ない状態でも
チケットをキャンセルせず、そればかりか
「行く必然性というか業というか、そのようなものがあれば、無事訪問できるものだと思ってます」と
使命感を帯びて、色々な物資の運搬を引き受けて下さり
本当に感謝です。

そんなkmさんから、現地の様子を伝えるメールが
東京事務所の石川の所に送られて来ました。
内容を要約してお伝えすると…

訪問者も少なく、空港でのビザはすぐに取得できたそうです。
こんな時期なので、荷物は開封検査されるかと恐れましたが
日本人は税関での申請書も記入不要のフリーパスだった模様です。

空港からホテルまでは、業者が運営する
乗り合いのマイクロバスを利用し、移動されたのですが
ツーリストエリアのタメルでも、昼間は全然タクシーがいないそうです。

通常、タメルからクンデハウスまでは
タクシーで400Rpくらいなのですが
この日は1,500Rpと言われ
交渉して900Rpまで値段を下げて乗ったそうです。

クンデ・ハウスでは、やっぱり子ども達が痩せていて
㎞さんが持ち込んでいただいた滋養強壮のサプリメントを
飲ませて下さったそうです。
「 家族4人程度ならお金さえあればしのげますが、
 (TCPはスタッフを含め)20人程度いるので困難ですね」
とメールに書いてありました。

人数が多いだけに、食料もガスも消費量が多いクンデ・ハウス。
今のところ、ツァンパとインスタントラーメンで凌いでいます。
朝晩が寒くなってきたので、せめて夜だけでも
少し暖かいものを子ども達に食べさせたいと思っているのですが
それも段々と、叶わない状況になって来ています。

こちらは、ツェンパを食べる子ども達。
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さすがに連日、ツァンパだけでは飽きてしまうので
チベットの乾燥チーズ「チュラ」を入れたり
ミックスナッツ、チョコレート、黒蜜、ハチミツ、ピーナッツバターなどを入れて
なるべく味にバリエーションを持たせる工夫をしています。
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徐々に痩せてはきたけれど、子ども達の笑顔だけが救いです

かなり状況は、厳しそうです…。
来週の火曜日からはダサイン(収穫祭)が始まりますし
そうなると、政府の機関も学校も、
全部が2週間のお休みになります。
もしかすると、ダサインに突入すると、
ネパール政府のインドとの交渉も、その期間はお休みでしょうか?
そうだとしたら、本当に恐ろしいです…。

既に、ガソリン不足でスクールバスが運行できないため
先週から、私立学校の多くが休校になっていますが
そんな中でも、子ど達の通うバヌバクタスクールは
地震の授業の遅れをこれ以上増やさない様にと
頑張って、運営してくれています。
学校の閉鎖は、子ども達の精神に大きく不安をもたらすので
こうして最後まで開校して下さる努力に、感謝です。

こんな非常事態にもかかわらず
日本では全く報道されていないので
やっぱりネパールの国際的な注目度は、
とても低いのだと思うと、何だか淋しい気持ちになってしまいますが
早く状況が打破される事を願いながら
また一日を、無事に送りたいと思います。

街の様子


物資不足、深刻です…。

街の様子はこんな感じです。
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アサンチョーク。

ほとんどの店が、シャッターを下ろしています。
レストランもアサンのあたりでは、全部閉まっています。
ガスが無いため、調理が出来ないのです。

タメルでは、ツーリスト向けのレストランは
半分ぐらいは開いています。
でもこんな状態では、どんどん治安も悪くなって行きそうですし
海外からの観光客のホテルのキャンセルが
相次いでいるそうです。

今回の物資不足を招いた原因である
インドとネパールの関係悪化は、何ら解決の糸口が見えない状態です。
ネパール国民のインドの対する感情は、日を追って悪化していると感じます。
インド系の学校の前では、大きな旗を掲げたネパール人達が大勢集まり
「インドへ帰れ!」と大声でコールしています。
小さな子ども達が、こんな憎悪に満ちた罵声に晒されて
勉強しているのかと思うと、本当に心が痛みます。

一方、そんなデモに参加して、大声でなじらないと
この危機的な物資不足に対するストレスのはけ口が見当たらないネパール人達も
とても気の毒な状態なのです。

もはやTCPの物資不足も、抜き差しならない状態です。
とはいえ、絶対に子ども達を飢えさせるわけには行かないので
今日はボダナートまで遠征し、アチャ・イシがやっとの思いで
ツァンパ50Kg を確保してくれました。
もう良い品質のツァンパは既に在庫が無くて
下のクラスのツァンパを仕入れたのですが、
それでも値段だけは驚くほど高くて、びっくりです。

子ども達の話によると、食料の不足により
学校では貧血で倒れる生徒が激増しているそうです。
経済的に貧しい家庭のお子さんは、
学校にランチを持参できず、また家でもロクに食事がとれない為
空腹と栄養不足で、貧血を起こしている様です。

クンデ・ハウスの子ども達も、少しづつ痩せはじめ
もう既に3㎏体重が減った子もいます。

来週、10月13日からは秋の収穫祭「ダサイン」が始まり
学校も職場も、2週間のお休みに入ります。
ネパール最大のこの祝日までに
何とかいろいろなことが、解決する方向に向かってほしいと願っています。

ヌモのスカート


お裁縫大好きのヌモ。
一生懸命、ちくちく手縫い中。
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先週のブログで、古着をリメイクし
ひらひらスカートを作った話をUPしましたが
何とヌモが、あれから自力で
別のスカートを完成させました!

完成した素敵なスカートがこちら。
スカート完成
な、なんと
自分の分だけじゃなくて
一番小さいペンバの分も、作ってしまったのでした!
とっても器用なヌモです。

さて…
ここのところ、毎回物資不足の話ばっかり書いているように思いますが
何ら明るい話題は無く、相変わらずの状況です。

ガソリンが無く、車もほとんど走っていませんが
地震の後、1ヶ月以上も学校が臨時休校になった事もあって
これ以上、子ども達の授業を犠牲に出来ないとの事で
一応そのあたりは、政府からお達しが出ているらしく
何とかスクールバスだけは、動かしてもらっています。
今日もクンデ・ハウスの子ども達は、登校して行きました。
でも他の学校は、既に休校になってしまっているところもあります。

緊迫した毎日です。
でもここれが天災じゃないだけに
「早く何とかして!」と思います。

引き続き…物資不足


中国からエネルギー、食料などの物資が運び込まれると言われて数日。
「カトマンズまでの補給路の安全が確保出来ていない」との理由で
結局、物資は何も届いていません。

これまでも長引くバンダで
食糧難に陥る事はありましたが
ここまで切実な危機感を感じたことは無かったです。
地震後よりも、物資がありません。

「何でそんなことになっているの?」と思われる方も多いかと思いますので
ここで今一度、物資不足の経緯を
かなり大雑把におさらいしますね。

9月20日公布したネパール新憲法が気に入らないインド。

気に入らないので、圧力かけちゃえ。

物資の運搬を停止。

多くのエネルギー、食料をインドに依存しているネパール困窮。

最近影響力を増してきた中国「だったら物資運んであげるよ」

「途中の道が危ないから、物資運べません」 ←現在、ここです。



インドが圧力をかけてくる理由については
こちらのニュース記事をお読みいただけると
詳しい状況がご理解頂けるかと思います。↓

産経新聞 2015.9.27 22:06更新

【ニューデリー=岩田智雄】ネパールで公布された新憲法をめぐり、隣国インドが親インド住民の「マデシ」の権利擁護を要求し、両国関係が悪化している。国境では物資を運ぶトラックが通行できなくなり、ネパールではガソリンなどが不足している。ネパールはこれをインドの圧力とみなし、反発を強めている。

 インドがマデシに肩入れするのは、マデシは国境を接するインド東部ビハール州に住む住民と血縁関係を持つ人が多く、言語などの文化を共有しているからだ。インドとしては、王制崩壊後のネパールで中国の影響力が強まっているだけに、マデシの政治力確保は重要な課題といえる。また、このままでは近く行われるビハール州議会選で、モディ印首相の与党、インド人民党(BJP)に逆風が吹く恐れがあり、容易に譲歩できない状況にある。

 国境でのトラックなどの通行遮断により、ネパールは27日から自動車の使用規制を余儀なくされたが、通行遮断の原因や責任をめぐっても両国の主張は食い違う。インド政府が「インドの貨物業者が(デモによる)治安上の懸念に苦情を訴えている」と説明していることに25日、駐ネパール印大使を呼んで「(インド側が)供給網の遮断を取り除く必要がある。治安上の問題はまったくない」と抗議した。

 インドに近いネパール南部に住むマデシは、新憲法で、州の新たな区割りなどによってマデシの議席が十分確保されず、マデシに多いインドからの帰化民などが首相などの要職に就けなくなるとして、抗議行動を続けてきた。しかし、ネパール制憲議会は今月16日、マデシの要求を振り切る形で新憲法案を承認した。

 マデシを支援してきたインドはジャイシャンカル外務次官を派遣し、マデシのデモ隊と治安部隊の衝突で40人以上の死者が出ていることに懸念を伝えた。そのうえで、「全当事者の総意で問題を解決すべきだ」と見直しを迫ったが、ネパール側は聞き入れず、憲法は20日に公布された。

 ネパール紙カトマンズ・ポストによれば、ネパールの約20の政党は、インドの圧力に屈しないことを決めた。カトマンズでは、インドを非難するデモも起きている。ただ、ネパールは、マデシとの対話を続け、正式な手続きを踏めば憲法は修正できるとしている。ヒマラヤの内陸国は、物資供給を含め経済をインドに大きく依存しており、今後の動きが注目される。


物資不足、もうかなり抜き差しならない状況なんですが…。
ネパール政府、どんな風に舵を取るのでしょうか?

ネパールから電話がありFaceTimeで
東京事務所の石川は、クンデ・ハウスの子ども達と話しました。
「今日はツァンパを食べました。
 昨日もツァンパを食べました。
 ずっとツァンパです。」
とカンドが日本語で教えてくれました。

新鮮な食料が手に入らないですし
ガスも節約したいので
食事はツァンパが基本です。
もちろん贅沢は言えませんが、食事がずっとツァンパと言うのには
子ども達もやっぱりちょっと楽しみが無いようで…。


こんな状況ですが、子ども達はアムチのお手伝い。
診療所で、チベット薬の製造を手伝っています。
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こんなに食料が無くては
患者さんの体力も心配ですね。
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来週は、この状況が少しでも緩和されることを願います。

物資不足


物資の不足が、いよいよ深刻になって来ました。

ガソリンは、毎日500Rs分だけ購入できるとのお達しですが
販売店はどこも長蛇の列で、
その列の最後尾を探すことが出来ません…。
とにかく並んでさえいれば買える!と言う状況でもなくて
在庫が尽きたらそれで終わり
無情にも閉店です。

今日は朝から、アムチがガソリンスタンドに並びました。
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でも結局、購入は出来ませんでした。

街はバンダだらけで、タクシーやバスはもちろんのこと
一般車両も走っていません。
ガソリンが尽きたので、1週間前からTCPもバイクが使えず
買い出しが大変です。

インドからの物資の運搬ルートが閉鎖されて、かれこれ3週間。
物資不足の状況は、震災後のカトマンズよりもひどく
本当に危機感を感じています。

クンデ・ハウスに限って言えば、何よりも危機的なのはガスです。
もう1ヶ月も、新しいガスが買えていません。

これまでは診療所のガスを持ってきたりして
何とかやりくりしてきましたが、
とうとう最後の一本です。

ガスを節約するために、なるべく火を使わない料理を工夫しています。
朝はツァンパ、なるべく乾物ばかりを食べている状態です。
この状況は、あと何日続くのでしょうか…。

10月からは雲のない晴天が続き
本来であれば、ネパールは観光シーズンなのですが
こんなことでは、観光客も来ないですよね…。

食料もエネルギーも、心配せずに暮らせる日常が
早く戻って来て欲しいと願っています。

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