中国からエネルギー、食料などの物資が運び込まれると言われて数日。
「カトマンズまでの補給路の安全が確保出来ていない」との理由で
結局、物資は何も届いていません。
これまでも長引くバンダで
食糧難に陥る事はありましたが
ここまで切実な危機感を感じたことは無かったです。
地震後よりも、物資がありません。
「何でそんなことになっているの?」と思われる方も多いかと思いますので
ここで今一度、物資不足の経緯を
かなり大雑把におさらいしますね。
9月20日公布したネパール新憲法が気に入らないインド。
↓
気に入らないので、圧力かけちゃえ。
↓
物資の運搬を停止。
↓
多くのエネルギー、食料をインドに依存しているネパール困窮。
↓
最近影響力を増してきた中国「だったら物資運んであげるよ」
↓
「途中の道が危ないから、物資運べません」 ←現在、ここです。
インドが圧力をかけてくる理由については
こちらのニュース記事をお読みいただけると
詳しい状況がご理解頂けるかと思います。↓
産経新聞 2015.9.27 22:06更新
【ニューデリー=岩田智雄】ネパールで公布された新憲法をめぐり、隣国インドが親インド住民の「マデシ」の権利擁護を要求し、両国関係が悪化している。国境では物資を運ぶトラックが通行できなくなり、ネパールではガソリンなどが不足している。ネパールはこれをインドの圧力とみなし、反発を強めている。
インドがマデシに肩入れするのは、マデシは国境を接するインド東部ビハール州に住む住民と血縁関係を持つ人が多く、言語などの文化を共有しているからだ。インドとしては、王制崩壊後のネパールで中国の影響力が強まっているだけに、マデシの政治力確保は重要な課題といえる。また、このままでは近く行われるビハール州議会選で、モディ印首相の与党、インド人民党(BJP)に逆風が吹く恐れがあり、容易に譲歩できない状況にある。
国境でのトラックなどの通行遮断により、ネパールは27日から自動車の使用規制を余儀なくされたが、通行遮断の原因や責任をめぐっても両国の主張は食い違う。インド政府が「インドの貨物業者が(デモによる)治安上の懸念に苦情を訴えている」と説明していることに25日、駐ネパール印大使を呼んで「(インド側が)供給網の遮断を取り除く必要がある。治安上の問題はまったくない」と抗議した。
インドに近いネパール南部に住むマデシは、新憲法で、州の新たな区割りなどによってマデシの議席が十分確保されず、マデシに多いインドからの帰化民などが首相などの要職に就けなくなるとして、抗議行動を続けてきた。しかし、ネパール制憲議会は今月16日、マデシの要求を振り切る形で新憲法案を承認した。
マデシを支援してきたインドはジャイシャンカル外務次官を派遣し、マデシのデモ隊と治安部隊の衝突で40人以上の死者が出ていることに懸念を伝えた。そのうえで、「全当事者の総意で問題を解決すべきだ」と見直しを迫ったが、ネパール側は聞き入れず、憲法は20日に公布された。
ネパール紙カトマンズ・ポストによれば、ネパールの約20の政党は、インドの圧力に屈しないことを決めた。カトマンズでは、インドを非難するデモも起きている。ただ、ネパールは、マデシとの対話を続け、正式な手続きを踏めば憲法は修正できるとしている。ヒマラヤの内陸国は、物資供給を含め経済をインドに大きく依存しており、今後の動きが注目される。
物資不足、もうかなり抜き差しならない状況なんですが…。
ネパール政府、どんな風に舵を取るのでしょうか?
ネパールから電話がありFaceTimeで
東京事務所の石川は、クンデ・ハウスの子ども達と話しました。
「今日はツァンパを食べました。
昨日もツァンパを食べました。
ずっとツァンパです。」
とカンドが日本語で教えてくれました。
新鮮な食料が手に入らないですし
ガスも節約したいので
食事はツァンパが基本です。
もちろん贅沢は言えませんが、食事がずっとツァンパと言うのには
子ども達もやっぱりちょっと楽しみが無いようで…。
こんな状況ですが、子ども達はアムチのお手伝い。
診療所で、チベット薬の製造を手伝っています。

こんなに食料が無くては
患者さんの体力も心配ですね。

来週は、この状況が少しでも緩和されることを願います。
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物資不足・・・
ネパールの状況は、深刻なのですね。
どうなっているの分からず、心配でしたが
ブログの説明で、少し理解できました。
なるべくは早く解決に向かいますように
祈っています。