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チベット医学の勉強をする子ども達


早朝 5時30分。
まだ辺りは暗く、底冷えのするこの時間から
クンデ・ハウスの子ども達の一日が、始まります。

子ども達のうち、チベット医学を学びたいと希望した数名は
現在、アムチの特別授業を受けています。

立派なアムチになる事を目指して
四部医典を暗唱し、ハーブの名前を覚えます。
チベット医学の勉強2

その一部が、こちら。
チベット医学の勉強

アムチはこれらの材料を、パウダーにした状態でも
その色、匂い、手触り、質量などから
原料名が一瞬で分かります。

アムチになるためには
暗唱できるように覚えなければいけない経典の量も大変なものですが
こうして基本的な数百種類の薬の原料を覚え、
それらを自分で、自然の中から採取するスキルも必要です。
脈診の際には、脈自体が訴えてくる内容以外にも
患者さんの話のスピード、
話している時の息継ぎの仕方、
目玉の動かし方なども同時に観察し
どのような理由で、どの部分に問題が発生しているのかを診ます。
もちろん、患者さんが症状を相談しやすい雰囲気を作らないといけないですし
そうなるためには、信頼を得る事も必須です。
また必要であれば、占星術を行い
どのような体質や運命の傾向のもとに生まれたかを知り
治療の参考にします。

アムチになるためには、
勉強もできて、記憶力も秀でていないとなれませんが
それ以上に、全人格的に優れた存在である事も大切です。
常に、薬師如来の御加持を頂いて、
診療に当たらせて頂いているという
謙虚さと感謝を忘れてもいけません。

TCPのアムチも、アムチであった父親に
小さい頃から、チベット医学の知識とあるべき態度を
叩き込まれてアムチになりました。

寒空の下、早起きをして学ぶ子ども達。
チベットの伝統文化の深遠な一面を
しっかりと受け継いで欲しいと願っています。

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