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盗まれたものは…


少し前の事になりますが、
サポーターさんよりこんなお話がありました。

ある時、世界一周旅行された方のお話を伺う機会があり
その旅行者によると
アフリカのソマリアやシエラネオネなんかよりも
インド・ネパールのほうが治安が悪かった…と話されて
ネパールも??と驚かれたそうです。

うーん。

石川も、いろいろな国を旅行しましたが、
確かに最近は、アフリカや南米よりもアジアの方が危なかったりします。
ただちょっと、危なさの質は違うような気がします。

犯罪が多発する国には、
犯罪のパターンがあり、犯罪多発地区があり
そういうことに注意を十分に払っていれば
巻き込まれる確立もぐんと減らすことが出来ますが
ネパールの場合は、このようなことがありません。

具体的にネパールの危なさとは、
南米の「首絞め強盗」や銃犯罪とは違って
情勢が不安定であるために、
いつどこで暴動が起きるか予測できない…
と言う感じの危なさだと思います。

ネパールは情勢が不安で、
ここ数年、物価が1年に2倍のペースで上昇しているので
もうそろそろ市民の生活も我慢の限界ギリギリに来ていて
そういう意味では、短絡的に金品を奪う犯罪は
確かに増えています。




実は…

先月の事になりますが
クンデ・ハウスも盗難の被害にあいました。




盗まれた品物とは…
番犬イチ
番犬「イチ」。


経緯は、こうです。

毎朝5時、大家さんはお寺のお参りに出掛けます。
この時、夜間施錠している、庭の大きな門の鍵を開けます。

その後、クンデ・ハウスのスタッフや子ども達は
6時ごろから起き出しますので
大家さんは「じきにみんなが起きて活動するから。」と
鍵を掛けずに、出掛けていました。

このわずかの隙に、
誰かが庭に忍び込み
多分、餌を使ってイチを
クンデ・ハウスの外に連れ去ったのです。


イチがいなくなって、
連日、アパーや子ども達が大捜索を展開。
約1週間後、程近いとあるお金持ちの家の屋上に
イチを発見!

早速アパーが、家の住人に事情を聞いています。
その家の主によると
「ある日、勝手に犬が家に迷い込んで入ってきた。」
のだそう。


そんなこと、ありえません!


イチは、飼い主を判別できるし
飼われている家の場所を認識しているし
第一、常に鎖でクンデ・ハウスにつないでいるのです。
作為的に持ち出さない限り
イチがいなくなることは、考えられません。


でもねー、ちょっとどうなのよ、イチよ。
あんた番犬なのに、エサにつられるなんて(笑)!


もしかしたら、あのうちにいた方が(なにせお金持ち)
いいエサがもらえていたかも知れませんが
発見された時、
アパーを見つけてイチ自身が吠えて知らせたことからも
きっと、イチはクンデ・ハウスに帰りたかったはず。

ひとまず、イチが無事に戻って安心しています。



犬を盗むということは
(盗まれたと勝手に断定してしまってますが…)
日本では、ちょっと理解しにくいかも知れませんが
補足をしておくと、イチはかなり立派な犬で
このような大きな犬を飼うことは
番犬の実益もかねて、ネパールではちょっとステータスなこと
だったりするのです。

泥棒よけの番犬を、よそから調達する…
何だかちょっと複雑な、現在のネパールです。
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