見晴らしのいい峠の上へと登ってきた私達。
早速、アムチが儀式を始めます。
まずは、持参した大量のタルチョに、
健康と健やかな成長を願って、みんなの名前を書き込みます。

タルチョとは、経文が書かれた5色の布です。
旗の中央には、ルンタ(風の馬)や、仏陀が描かれています。
ルンタは「風」「速さ」を象徴しており、願いごとが早く成就することを意味しています。
チベット人は聖地や、峠の頂上、家の屋上、寺の中心、あるいは橋や水辺などに
「仏の教えが、風に乗ってあまねく世界に広がりますように。」
と願って、このタルチョを取り付けます。
タルチョは青 白 赤 緑 黄 の五色で、
青が空 、白が雲、赤が火、緑が水、黄が大地 を意味しています。
みんなの名前を書いたあと
風にはためくように取り付けます。

取り付けたあと、やおら火をおこしだしたアムチ。
そういえば歩きながら薪を集めていました。

起こした火に、サンをくべて焚いています。

このあと、アムチのお経が始まりました。
とても真面目なTCPのアムチは
何でも経典に定められた通りに運ばないと気がすまない人なので
普通のチベット人は、面倒だからと省略しがちなサン焚きやマントラ(お経)も
必ずきっちりとやるのです。
常に、子供たちのよいお見本です。
お経が終わると、アチャーがクシを取り出して
髪の毛をとき出しました。

「こうやって、髪をとかして抜けた毛を峠に捨てていくと
これまでの悪しき業も、一緒に捨てて行けるのよ。」
早速マネしました。
でも、ツェリンは見ているだけで、髪をとかしません。

「それは、西チベットの人がやることよ。
私は東チベット出身だからやらないわ。」
なるほど、この様な慣わしにも、地方差があるんですね。
それにしてもツェリンが着ているTシャツが、GUCCIなのが気になります(笑。
(こちらも頂いた支援物資です。)
一通りの儀式がすんだあと、やっとご飯タイム。

お腹がすいていたので、とても美味しく頂きました。
→遠足その4へ続きます。
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