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子ども達の成長


前回UPした、子ども達の宿題の様子の写真…

TCPのスタッフ達は、本当に感慨深く
この写真を眺めています。
私はネパール語の宿題
クンデ・ハウスに来た当時
誰も本土で教育を受けた子はいませんでした。

親を知らずに育った子ども
家庭環境に恵まれず、大変な苦労をしていた子
食べることにも事欠いていたため
教育に触れる機会などなかったのです。


今だから言えることなんですが…

子ども達をTCPに迎えた当初
加藤と石川は、子ども達を見て
自分達のやろうとしていることは、途方もないことなんだと
感じざるを得ませんでした。

何もかもが初めての環境の子ども達。
綺麗な本を与えても、おもちゃを与えても
その全てを粉々に破壊して
投げ合って、挙句に窓の外に向かって捨ててしまいました。

この動物的とさえ表現したくなるような行動をとる彼らを
一体、どんな風に導いてゆけば
子ども達にとって、最良の人生になるのか?
悩みました。


でもどれだけ考えたって
将来的に何が最良な選択となるのか
今の時点では、誰にも判断できません。

その時、その時で、スタッフが悩みぬいて
「子ども達にとって最良」であると出した結論を
信じて手探りで進んでゆくしかないのだ!
そう思うことにしました。
そうすることしか出来ませんでした。


そうしてやっと、1年半が過ぎました。
私は英語の宿題
今、子ども達は意欲的に勉強し
何人かは成績優秀で表彰されたりしています。

チベット語も、ネパール語も、英語も
こんなにスラスラ書けます。

数の概念さえなかった彼らが
今は算数の計算問題をこなします。
私は算数の宿題


夢など持つこともなかった彼らが
将来の職業について語ります。

本当に教育って素晴らしい!
子ども達の変化を見ていてそう思います。


入居当初と比べ、精神的にも、とても安定して来ました。
嘘もつかなくなり
アパー、アマーの言うこともきちんと聞くようになりました。
どの子も、安心して生活していることがよく分かります。
子ども達の成長と変化を見ていると
自己満足かもしれませんが
本当に良かった…と嬉しくなります。



スタッフ同士で、子ども達の将来について話すことがあります。

思春期になって、反抗的な態度で
「TCPになんて、来たくなかった!」
なんて言う子が、もしかしたらいるかもね…
と話したりもしています。

その時は、素直に「ごめんね。」と言うもりです。
「だけど私達は、
 ご縁があってあなたが来てくれて、すごく嬉しかった!」
とも言います。
それが偽らざる、正直な気持ちだからです。

でも、さらに時間が流れて
今のスタッフ達と同じ年代になった時
私達が、未熟ながらもやろうとしていたことの意味が
少しは理解してもらえるのではないかと思っています。

もしも理解してもらえなくても
それはそれで、全く構いません。
ただスタッフ達は、
日々、自分に出来ることのベストを尽くし
仏教的な教えに基づいた行いを
実践しているだけなのですから。


子ども達の成長や
アムチの無料診察で、健康を取り戻されるご老人
あるいは、語学を覚えて、希望を見出す難民の若者
「彼らが変化して行く輝きに満ちた瞬間」
を共有できることに
心から感謝しています。

ご支援くださる皆さん、
いつもありがとうございます!






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コメント

こちらこそ、TCPにご縁を頂けましたこと、喜びや現地での出来事を遠き日本から共有させて頂けることに、心より感謝しています。

難民であるという現実があるにしても、そこからどのような人生にしたいのか、してゆくのか、自分の脚で歩みながら色々な体験や大切なものを掴んで行って欲しいと思います。そして、大人であっても子供であっても、心からの笑顔を沢山咲かせて欲しいです。

やだもー。泣かさないで。
みんなの風邪の具合はいかがですか?

セリ犬様、コメントありがとうございます!
たくさんの笑顔を、これからもサポーターの皆さんと共有できますことを、最大の喜びとして活動して行きたいと思います。いつもご支援くださり、ありがとうございます。

nyan様、コメントありがとうございます!
入居当時の「無法地帯」ともいえる状況を思い出すにつけ、今、子ども達が集中して勉強している様子は、本当に奇跡的な光景なんです…。いろんなことがあったけれど、TCPを運営できてとても幸せだと思っています。それもこれも、皆様のご支援あっての事。心より感謝申し上げます。

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