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ダライ・ラマ法王 横浜法話・講演 その1


11月4日、パシフィコ横浜で
「ダライ・ラマ法王 横浜法話・講演」が行なわれました。

TCPは、ネパール現地スタッフ加藤を始め
東京事務所のスタッフ3名も、皆で参加しました。

午前中は、法王さま直々の法話です。
ゲシェ・ランリタンパ・ドルジェ・センゲによって残された
『心を訓練する八つの教え』の内容が説かれました。
DSCN5781.jpg
ここに説かれた八つの教えは
非常に実践が難しいものばかりでした。
大変素晴らしい内容ですので
ぜひ、お越しになれなかった方々とも
シェアさせて頂きたく
資料より、内容を転載させていただきます。

---<下記転載>---

『心を訓練する八つの教え』
ゲシェ・ランリタンパ・ドルジェ・センゲ(1054-1123)

私はすべての有情のために
最高の目的を達成しようという
如意宝珠にもまさる決意によって
常に有情を慈しむことができますように

誰と一緒にいる時でも
自分を誰よりも劣った者とみなし
他者を最もすぐれた者として
心の底から大切に慈しむことができますように

いかなる行ないをする時も、自分の心をよく調べ
自分と他者を害するだけの煩悩が
生じるやいなや真っ向から立ち向かい
すぐさま力づくで退治することができますように

悪い性質を持った有情たちが
悪行や辛苦に苛まれているのを見た時
貴重な宝を見つけたかのように
得難いものとして大切に慈しむことができますように

誰かが私に嫉妬して
罵倒し、侮辱するなどひどい目にあわせても
負けは自分が引き受けて
勝利を他者に譲ることができますように

私が助けてあげて
大きな期待を寄せていた人が
理不尽にも私をひどい目にあわせたとしても
その人を聖なる師とみなすことができますように

要約すると、直接的にも間接的にも
母なるすべて(の有情たち)に利益と幸せを捧げ
母(なるすべての有情たち)の被害と苦しみをみな
ひそかに私が引き受けられますように

これらのすべて(の修行)が
世俗の八つの思惑に汚されることなく
すべての現象は幻の如きものと知って
執着を離れ、束縛から解放されますように

(日本語訳:マリア・リンチュン)
---<転載ここまで>---

特に第6解の
「理不尽にも私をひどい目にあわせたとしても
 その人を聖なる師とみなすことができますように」
という部分は、
これまでのチベットの苦難の歴史と
その中での、ダライ・ラマ法王の
発言や行動の一切を思い起こしながら読む時
深く胸に迫るものがありました。

法王様は
「苦難を与える人は、忍耐を養う機会を与えてくれる師なのです」
と説かれました。
でもやっぱり、なかなか現実には
そういう境地に至るのは、難しくて
相当の「心の訓練」が必要ですね…。

一国の精神的、実質的な指導者として
国を失ったあとも、チベットの人々を励まし
知性と非暴力で、多くの人々を魅了し
77歳の今日に及んでも、
人々の心が平穏であるようにとの願いから
世界中をハードなスケジュールで行脚される
そのお姿を間近で拝見すると
「しっかりと自分の持ち場で、謙虚に頑張ろう!」
とまた改めて、心がリセットされるのでした。

精神を清らかにする空気を
胸いっぱいに吸い込んだ、秋の一日でした。
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