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ダライ・ラマ法王 横浜法話・講演 その2


午前中の法話に続いて、午後は
真の豊かさと幸福な未来社会の礎となる
「心の育て方」についての講演でした。
法王様は、ずっとお立ちになったまま
穏やかにお話をされました。

午前中は全くの法話でしたが
講演は、身近な例を引き合いに出されたりして
より実生活に近いレベルで、お話をされました。

講演のあとは、定例の質問タイム。

ここで、TCPの里親サポーターをしてくださっている
フランセスさんに、幸運にも質問するチャンスが巡って来ました!

「チベット難民や、チベット人孤児達を
 私達はどのようにサポートすべきでしょうか」
DSCN5774.jpg
質問するフランセスさんと、壇上のダライ・ラマ法王。

サポーターさんとしての
真摯なお気持ちがあふれた質問です。
フランセスさんは、里子が将来
人として最もよい状態であるために
自分はどのように関わるべきなのか
常日頃から、とても真剣に考えておられる方です。


「執着のある慈悲と、執着のない慈悲の2つを
 きちんと見分ける必要があります。
 偏見に満ちた執着のある慈悲によって
 支援をすべきではありません。

 チベット人だから支援するというのではなく
 ただ困っている人がそこにいるから助けるのだという
 普遍的な慈悲に基づいて支援すべきです」

意訳すると上記のような内容を
とても丁寧に回答されました。

ダライ・ラマ法王は「チベットのため」だけではなく
常に人類普遍の価値のために行動されています。
普遍的な価値の一部として、
チベット支援をしているはずなのに
その活動に熱心になるあまり
逆に執着を生み出したりすることのないように
知恵をもって「執着のない慈悲心」を
育んでゆかねばならないのだと
改めて肝に銘じた質問と回答でした。


講演終了後
フランセスさんと、東京事務所の石川は
同じ沿線のご近所さんなので、
一緒に帰宅しました。

帰りの電車の中で、フランセスさんの真面目さ炸裂!
何ページもの法話のメモを取り出して
「ここの仏教用語の翻訳が
 いまひとつ理解できなかったのだけど
 日本語では、何て訳してたの?」
と質問されました。
DSCN5777.jpg
数十ページに及んで綴られた、本日の法話のメモ。
恐るべし!

レシーバーで英語翻訳を聞いていた彼女は
時々、よく分からない仏教用語が出てきたと言うのです。

…どうやら「諸法無我」について
質問されているらしいのですが
そんなことを、英語で解説できるだけの能力など
石川にあるはずもありません。

「えー、私も仏教用語の英訳なんて
 全くよく分からないのだけど
 とにかく、今日勉強した事をさらに深めたいなら
 シャーンティデーヴァ『入菩提行論』第六章を
 あわせて勉強するといいらしい」などと
もっともらしいことを答えて、お茶を濁してしまいました。

DSCN5779.jpg
でも結局、帰宅までの1時間半
仏教の質問攻めにあった石川です(汗)。

もっと深く仏教を勉強すべきであると
反省をさせられました。
ついでに言うと、仏教だけでなく
法王様も、日本で毎回おっしゃっているように
英語もきちんと勉強すべきだと身が引き締まりました…。
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コメント

お疲れ様でした!

とにかく英語・・・英語だ・・・と私も久しぶりに身にしみた講演でもありました。
猊下の繊細な表現をきちんと次は細かに理解したいと思います。

執着のある慈悲とない慈悲については私もあれからずっと考えています。
とても良い課題をいただけたという思いです。

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とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

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